日本経営史
醸造業史
近代日本経済史
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4 2022 - PresentCollege of Economics Department of Economics Assistant Professor
Researcher Profile
Updated on 2024/10/07
日本経営史
醸造業史
近代日本経済史
Humanities & Social Sciences / Economic history
What led to different regional styles of soy sauce : examining the production of "sweet soy sauce" in northern Kyushu Peer-reviewed
Atsushi TANAKA
SOCIO-ECONOMIC HISTORY89 ( 4 ) 109 - 132 2 2024
明治・大正期福岡県筑豊地域における醤油醸造経営の展開と地域性 Peer-reviewed
田中醇
歴史と経済64 ( 2 ) 1 - 15 3 2022
明治期福岡における中小醤油醸造家の販路形成 −渡辺家を事例として− Peer-reviewed
田中醇
九州経済学会年報58 45 - 52 2020
昭和戦前・戦時期の福岡県筑豊地域における醤油醸造家の経営 −アミノ酸液製造に着目して−
田中醇
第 91 回 社会経済史学会全国大会 30 4 2022
昭和戦前期の福岡県筑豊地域における醤油醸造家の経営(仮)
田中醇
経営史学会西日本部会11月例会 6 11 2021
明治大正期における地主兼業型醤油醸造経営の展開−福岡県筑豊地域許斐家の事例より−
田中醇
政治経済学・経済史学会 秋季学術大会 24 10 2020
明治大正期における地主兼業型醤油醸造経営の展開−福岡県筑豊地域許斐家の事例より−
田中醇
社会経済史学会九州部会7月例会 18 7 2020
明治大正期福岡における醤油醸造家の規模と販路展開
田中醇
2019年度中四国商経学会 8 12 2019
明治大正期福岡における醤油販路の展開-渡辺家の事例を中心に-
田中醇
2019年度九州経済学会 7 12 2019
北部九州における醤油醸造家の規模間比較―1890~1910年代の福岡の事例を中心に―
田中醇
経営史学会第54回全国大会 29 9 2018
明治・大正期北部九州における醤油醸造家の動向 ―渡辺家・古澤家の事例より―
田中醇
経営史学会西日本部会6月例会 30 6 2018
書評1『森林資源の環境経済史―近代日本の産業化と木材―』(慶應義塾大学出版会、2015年)について
田中醇
経営史学会西日本部会9月例会 24 9 2016
Corporate Management and Workers' Living Conditions in the Postwar Reconstruction Period: The Case of the Coal Industry
Japan Society for the Promotion of Science Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
4 2022 - 3 2026
Grant number:22K01593
Authorship:Coinvestigator(s)
Grant amount:\3640000 ( Direct Cost: \2800000 、 Indirect Cost:\840000 )
北部九州地域における戦間期醤油醸造経営の展開と戦時対応を通じた食文化形成への影響
文部科学省 科学研究費助成事業 2021年度 / 令和3(2021)年度 研究活動スタート支援
北部九州地域における戦間期醤油醸造経営の展開と戦時対応を通じた食文化形成への影響
日本学術振興会 科学研究費助成事業
田中 醇
8 2021 - 3 2023
Grant number:21K20151
Grant amount:\910000 ( Direct Cost: \700000 、 Indirect Cost:\210000 )
本年度(2021年度)においては、新型コロナウイルスの影響がゼロであったとは言わないが、史料閲覧へも行くことができ、購入史料についても順調に収集することができた。また、以前から撮影済みであった史料を主に用いつつ、上記の収集史料を組み合わせるようなかたちで、論文を投稿することができた(「明治・大正期福岡県筑豊地域における醤油醸造経営の展開と地域性」『歴史と経済』第254号(第64巻第 2号)、2022年、1-15頁)。
本論文は、戦時にかけての時期における、醤油へ添加物(アミノ酸液)を加えるという製法の前史的な位置付けの事例を提示している。第一次大戦の影響によって大豆・小麦などの原材料価格が高騰し、一般的な醸造業者が醤油価格を向上させることで対応する中で、松喜醤油は販売醤油価格を相対的に安価に設定した。醤油価格を安価に抑えるために、1石の諸味から得られる醤油量である「醤油製成率」を上昇させ、甘味料を添加することで、低価格と一定の醤油品質を保とうとした。こうした選択には、炭鉱との関係が大きく影響しており、1918年の「炭鉱米騒動」で炭鉱労働者が求めた日用品の値下げが反映されていた。また、炭鉱労働者の中でも「最上品」を需要していた層の嗜好が、甘くて粘稠性のある醤油にあったことから、松喜醤油の供給と合致することで経営の拡大に繋がったことを指摘した。また、こうした嗜好の存在が、戦時にかけての時期における食文化の地域差にもつながっていくという点で、次の研究にもつながる側面を有している論文となった。
上述の通り、論説を投稿できたことに加えて、史料購入や史料閲覧なども順調に進めることができている。次年度についても、収集済みの資料を存分に活用しつつ、新たな資料収集も行うことによって、研究報告・論文投稿につなげていきたい。
戦前期西日本地域における食文化形成と醸造家経営の相互作用−経営史の視点から−
公益財団法人 サントリー文化財団 2020年度 若手研究者のためのチャレンジ研究助成