歴史社会学
音楽科教育
学校的社会化
学校儀式
教育言説
家庭教育
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2024年4月 - 現在名誉教授
2024/10/02 更新
歴史社会学
音楽科教育
学校的社会化
学校儀式
教育言説
家庭教育
人文・社会 / 教育社会学 / 歴史社会学
人文・社会 / 教科教育学、初等中等教育学 / 音楽科教育
国名: 日本国
国名: 日本国
近代日本における「学校的社会化」の浸透―小学校入学をめぐる家庭と学校の攻防に着目して―
有本真紀
立教大学教育学科研究年報 ( 67 ) 9 - 32 2024年3月
近代日本の家庭と「学校的社会化」―小学校入学をめぐる家庭と学校の攻防
学校的社会化の歴史と現在2―「児童」と「学校」の再帰性 3 - 22 2023年3月
家庭と学校の関係小史―「学校的社会化」の視点から 招待有り
有本真紀
早稲田文学 ( 1037 ) 252 - 264 2022年3月
《勅語奉答》と唱歌教育:雑誌記事を中心に
権藤敦子, 嶋田由美, 有本真紀
広島大学大学院人間社会科学研究科紀要 教育学研究 ( 2 ) 19 - 28 2021年12月
卒業式歌・卒業ソングの同時代史 招待有り
有本真紀
歴史地理教育 ( 927 ) 120 - 125 2021年7月
2種の儀式唱歌《勅語奉答》をめぐる論考―小学校唱歌教授細目から読み解く教育現場での《勅語奉答》の扱い
嶋田由美, 有本真紀, 権藤 敦子
学習院大学 教育学・教育実践論叢 ( 7 ) 71 - 86 2021年3月
儀式唱歌《勅語奉答》の位置付け―式次第と《勅語奉答》への言及に着目して―
有本真紀, 嶋田由美, 権藤敦子
立教大学教育学科研究年報 ( 64 ) 161 - 182 2021年3月
小学校1年生の歴史社会学―明治期・大正期における『初学年』の取扱いに着目して―
有本 真紀
立教大学教育学科研究年報 ( 62 ) 35 - 56 2019年2月
音楽文化から見る日本近代 招待有り
有本真紀
歴史地理教育 ( 882 ) 120 - 125 2018年7月10日
学校儀式と身体―教育勅語と唱歌の共存関係を中心に― 招待有り
有本真紀
教育勅語の教材使用問題に関する研究報告書 47 - 62 2017年12月
卒業式と「感情の共同体」 招待有り
有本 真紀
子どもが主役になる社会科 ( 48 ) 2 - 13 2017年8月1日
感情教育のかたち―卒業式の変遷を通して― 招待有り
有本 真紀
α-Synodos ( 215 ) 48 - 64 2017年3月1日
『個性調査簿』による児童理解実践の様相―昭和初期以前の一次史料の検討―
有本 真紀
立教大学教育学科研究年報 ( 59 ) 75 - 100 2016年3月
日本近代における〈家庭の学校化〉Ⅰ 家庭の管理装置としての学校教育―明治期・大正期における「学校と家庭との連絡」
有本 真紀
立教大学教育学科研究年報 ( 57 ) 5 - 26 2014年3月
有本瞳日月の鳥取師範学校卒業論文に見る和音感教育 : 教育実習におけるその実践に注目して
鈴木 慎一朗, 有本 真紀, 菅 道子, 村尾 忠廣
地域学論集 : 鳥取大学地域学部紀要10 ( 3 ) 113 - 133 2014年3月
明治期学校表簿にみる児童理解実践―「個性調査簿」の成立過程―
有本 真紀
立教大学教育学科研究年報 ( 55 ) 5 - 26 2012年3月
儀式/道徳教育と唱歌―「同情」の作動に着目して 招待有り
有本 真紀
音楽教育実践ジャーナル8 ( 2 ) 14 - 21 2011年3月
明治中期以前の卒業式次第における唱歌―卒業式に対する観念の成立過程解明へ向けて― 招待有り
有本真紀
日本音楽教育学会編『音楽教育学の未来』日本音楽教育学会設立40周年記念論文集 2009年10月10日
校門の外をめざした学校唱歌―卒業式による広報戦略― 招待有り
有本真紀
立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター『大衆文化』2 ( 2 ) 44 - 58 2009年9月30日
卒業式の唱歌をたどって 招待有り
有本 真紀
鳥取県立わらべ館童謡唱歌研究情報誌『音夢』 ( 3 ) 2 - 13 2009年3月30日
明治前期・中期における卒業証書授与式の意義―式手順の検討を通して―
有本真紀
立教大学教育学科研究年報52 ( 52 ) 5 - 29 2009年3月10日
卒業式の成立と定着過程―明治期前半の教育雑誌・学校日誌を通して―
有本 真紀
立教大学教育学科研究年報51 ( 51 ) 5 - 20 2008年3月10日
卒業式の唱歌―共同記憶のための聖なる歌―
小山(有本) 真紀
「感情」の社会化に関する総合的研究:「文化としての涙」の形成過程に着目して 平成16年度~平成18年度科学研究費補助金基盤研究報告書 研究代表者:北澤毅 59 - 73 2007年3月31日
戦後60年・授業と評価の動向―「指導と評価の一体化」を手がかりに― 招待有り
小山(有本) 真紀
音楽教育戦後60年 245 - 254 2006年3月20日
かかわりとしての音楽・学力・評価
小山(有本)真紀
音楽教育学35 ( 2 ) 34 - 36 2005年12月26日
到達度評価の提唱と意義 招待有り
小山(有本) 真紀
音楽の授業・学習過程Ⅲ上 296 - 314 2005年12月8日
「絶対評価」から相対評価へ 招待有り
小山(有本) 真紀
音楽の授業・学習過程 音楽教育史論叢Ⅲ上 282 - 295 2005年12月8日
指導要録の問題性 招待有り
小山(有本) 真紀
音楽の授業・学習過程 音楽教育史論叢Ⅲ上 315 - 329 2005年12月8日
唱歌の描いた「父・母」(2)─「クライマックス性」に着目して─
小山(有本) 真紀
立教大学教育学科 研究年報 ( 48 ) 1 - 18 2005年3月20日
小山(有本) 真紀
立教大学文学部教育学科 研究年報47 ( 47 ) 25 - 41 2004年3月22日
評価及び音楽の授業に関するイメージの研究 ― 教職学生と教師を対象とした比喩作成課題による調査を用いて ― 査読有り
小山(有本) 真紀
音楽教育学27 ( 1 ) 37 - 52 1997年6月15日
評価を考える ― 音楽科の現状を踏まえて ―
小山(有本) 真紀
立教大学文学部教育学科 研究年報 ( 40 ) 161 - 169 1997年3月20日
「新しい学力観」と評価を問う 招待有り
小山(有本) 真紀
音楽科は何をめざしてきたか? (シリーズ音楽と教育) 126 - 134 1996年11月25日
合科学習・教科関連と唱歌科(芸能科音楽) ― 戦前におけるその位置づけと影響 ―
小山(有本) 真紀
音楽教育研究ジャーナル ( 4 ) 13 - 28 1996年4月1日
「自己評価」再考 ― 自己評価を中核とする指導と評価の理念 ―
小山(有本) 真紀
日本音楽教育学会 音楽教育学 別冊 149 - 152 1996年3月
音楽科教育における評価の観点に関する考察 ― 歴史的検討と今後の課題 ―
小山(有本) 真紀
東京藝術大学 音楽学部紀要20 ( 20 ) 37 - 52 1995年3月15日
音楽科の評価研究における問題点 査読有り
小山(有本) 真紀
教育目標・評価学会紀要 ( 4 ) 55 - 63 1994年10月
音楽科における自己評価の重要性 ― 学習者の視点に立つ音楽科の評価をめざして ― 査読有り
小山(有本) 真紀
音楽教育学23 ( 3 ) 13 - 24 1994年3月31日
「表現科」(音楽)を考える 新教科モデルの特質と問題点 招待有り
佐野靖, 小山(有本)真紀
季刊音楽教育研究36 ( 4 ) 2 - 16 1993年4月
歴史にみる小学一年生 招待有り
『小日本』坂の上の雲ミュージアム通信 ( 42 ) 19 - 22 2022年3月
あたり前を問い直す眼を鍛える 招待有り
季刊 音楽鑑賞教育 ( 20 ) 54 - 57 2015年1月
音楽教育史の課題と方法 招待有り
橋本久美子, 梶野絵奈, 有本真紀
音楽教育史研究 ( 16 ) 37 - 51 2014年3月
有本曈日月の足跡 招待有り
鳥取県立わらべ館童謡唱歌研究情報誌『音夢』 ( 8 ) 49 - 55 2014年3月
近代学校の浸透・社会の学校化を支えた要因 : 「私たちは、なぜかくのごとく感じたり考えたりするのか」をめぐる歴史社会学に向けて (シンポジウム 音楽教育史研究の課題と方法) 招待有り
有本 真紀
音楽教育史研究 : 音楽教育史学会学会誌 ( 16 ) 46 - 49 2013年
学校の儀式で歌う歌はいつから 招待有り
初等教育資料 ( 843 ) 62 - 65 2009年1月
新しい評価と音楽科の学力
高須一, 和田崇, 有本(小山)真紀
音楽教育学34 ( 2 ) 45 - 59 2004年12月
音楽科の授業と到達度評価―音楽科における「習熟」を図る
到達度評価 ( 32 ) 58 - 62 2001年11月
それぞれの表現から学びの共有へ―音楽と動きのかかわりを追求する授業
音楽教育研究ジャーナル ( 13 ) 46 - 53 2000年4月
日本の「音」との出会い―表現と鑑賞の一体化を目指す授業実践
音楽教育研究ジャーナル ( 8 ) 1 - 6 1997年10月
(書評)河口道朗著『近代音楽教育論成立史研究』 招待有り
教育学研究64 ( 3 ) 354 - 353 1997年9月
(書評)天野正輝著『教育評価史研究』
音楽教育研究ジャーナル ( 2 ) 43 - 45 1995年10月
悩めるあなたの道徳教育読本
神代 健彦, 藤谷 秀, 有本真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 音楽教育の成り立ちと道徳)
はるか書房 2019年9月1日
新版 教員養成課程 小学校音楽科教育法
有本 真紀, 阪井 恵, 津田 正之( 担当: 共編者(共編著者))
教育芸術社 2019年1月30日
教育勅語と学校教育―教育勅語の教材使用問題をどう考えるか
中嶋 哲彦, 小野 雅章, 有本真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 学校儀式と身体―教育勅語と唱歌の共存関係を中心に―)
世織書房 2018年3月31日
教育社会学事典
加野 芳正, 北澤 毅( 担当: 分担執筆 , 範囲: 学校教育が生み出す共同性)
丸善出版 2018年1月31日
新・教職課程シリーズ教科教育編 第5巻 音楽科教育
加藤 富美子, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 音楽科と学校行事)
一藝社 2015年5月15日 ( ISBN:9784863590830 )
蛍の光のすべて(改訂版 CD解説書)
櫻井 雅人, 安田 寛, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 日本での定着―卒業式と別れ)
キングレコード 2014年3月
仰げば尊しのすべて(CD 解説書)
櫻井 雅人, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 卒業式と《仰げば尊し》)
キングレコード 2014年3月
卒業式の歴史学
有本 真紀( 担当: 単著)
講談社 2013年3月12日 ( ISBN:4062585499 )
文化としての涙―感情経験の社会学的探究
北澤 毅, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「感情の共同体」の創出―明治期における小学校卒業式の変容)
勁草書房 2012年12月15日 ( ISBN:9784326602483 )
教員養成課程 小学校音楽科教育法 2011年改訂版
有本 真紀, 阪井 恵, 山下 薫子( 担当: 共編者(共編著者))
教育芸術社 2011年8月25日 ( ISBN:9784877884918 )
「評価の時代」を読み解く―教育目標・評価研究の課題と展望(下)
教育目標, 評価学会編, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 各教科・領域等 音楽)
日本標準 2010年12月20日 ( ISBN:9784820805236 )
教員養成課程 小学校音楽科教育法
有本 真紀, 阪井 恵, 山下 薫子( 担当: 共編者(共編著者))
教育芸術社 2008年11月25日 ( ISBN:9784877883935 )
五線譜の約束
阪井 恵, 有本 真紀, 木暮 朋佳, 中里 南子( 担当: 共著)
明星大学出版会 2006年1月30日 ( ISBN:4895491536 )
ハートフルメッセージ 初等音楽科教育法
阪井恵, 有本真紀( 担当: 共著)
明星大学出版部 2003年5月1日 ( ISBN:4895491439 )
小学校課程のための教科教育法 音楽編
大学教育音楽研究グループ( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「音楽科の学習指導案」・「音楽科の評価」)
教育芸術社 2000年9月 ( ISBN:9784877880941 )
初等科音楽教育法
初等科音楽教育研究会編, 山本 文茂, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「学習指導案の作成」・「ソルフェージュ」)
音楽之友社 2000年4月5日 ( ISBN:9784276820043 )
音楽教育の研究 理論と実践の統一をめざして
山本 文茂, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 教育実践と教育言説のあいだ―教師が言説と対するとき―)
音楽之友社 1999年9月8日 ( ISBN:9784276311916 )
小学校音楽科指導法
重嶋 博, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 音楽授業の評価)
教育芸術社 1999年9月 ( ISBN:9784877880859 )
音楽における国際理解教育
河口 道朗, 有本 真紀( 担当: 分担執筆 , 範囲: 音楽科の評価と国際理解)
エムティ出版 1994年3月 ( ISBN:4896144228 )
吉田征夫テノール・リサイタル(ピアノ伴奏) 芸術活動
ピアノリサイタル―変奏曲の愉しみ― 芸術活動
(楽譜校閲)『SONARE : 音楽科教育実践講座』全15巻 芸術活動
「個性調査」実践の歴史社会学:「個性」と「学校的社会化」の相互規定的展開
日本学術振興会 科学研究費助成事業
有本 真紀
「個性」の成立と言説編成に関する歴史社会学:「個性調査」をめぐるポリティクス
日本学術振興会 科学研究費補助金
有本 真紀
2017年4月 - 2024年3月
課題番号:17K04712
資金種別:競争的資金
日本の近代学校において「個性」概念が普及・浸透した過程を捉えるために、2021年度は、特に以下の3点に焦点化して研究を進めた。
①家庭と学校の関係史:1900年代に入り児童の個性調査が普及していく中で、学校は家庭を個性の原因と捉えて家庭調査に力を入れていく。一方、家庭は次第に学校に適合的な子育てを行うようになり、高度成長期の「教育ママ」を経て、育児は学校への予期的社会化の様相を色濃く帯びるようになる。こうした関係史について、前年度までは昭和戦前期以前に焦点化して研究を進めていたが、2021年度は近代学校成立から現代までを射程に入れ、通史的な視点から学校と家庭の関係の変遷を把握することに注力した。この知見は、『早稲田文学』誌上に論考として発表した。
②小学1年生の歴史社会学:はじめて学校生活を経験する小学1年生という存在に注目し、学校において新規参入者がいかに処遇されてきたか、「学校的社会化の歴史」の視点から分析を進めた。制度上小学1年生が出現するのは第二次小学校令期であるが、それ以前の学制期・教育令期はもとより、近世期における教育機関の新規参入者に対する扱いをも比較参照し、現代に至るまでを見通すべく取り組んでいる。本研究では、小学1年生という歴史的存在に着目することで、近代学校がいかにして「子ども」を「児童」にしてきたのかを、教育言説から浮かび上がらせることを目指している。2021年度は、この成果の一端を①の実績に盛り込み、また、一般読者向けの冊子にも公表した。
③「個性調査」に関連する教育事象:児童の個性をめぐる言説への着目だけでなく、「個性調査」に関連する教育事象についても多面的に分析を行った。具体的には、「戦前期の学校儀式唱歌」「学校における罰」などの切り口を通して、「個性」が見出されていく場や機会に関する言説を基に考察し、学会発表、論文として成果を公表した。
学校的社会化の理論的・経験的研究-「児童になる」論理と実践の教育社会学的探究
日本学術振興会 科学研究費助成事業
北澤 毅, 有本 真紀, 間山 広朗, 鶴田 真紀, 小野 奈生子
2018年4月 - 2023年3月
課題番号:18H00990
配分額:16250000円 ( 直接経費:12500000円 、 間接経費:3750000円 )
本研究では、「子どもが児童になる」過程を「学校的社会化」と独自に定義し、学校的社会化の歴史と現在をテーマに研究を展開した。第1に、これまでの研究課題を継続する目的で、幼稚園や小学校での観察調査と、学校的社会化からの逸脱としての「いじめ」と「発達障害」問題について観察やインタビューなどの質的調査を実施することで著書刊行など確かな成果を得た。第2に、特別な教育理念を持つ私立学校や離島の小規模学校などでの観察や教員へのインタビュー調査などを新たに実施しこれまでの研究成果を比較相対化することを通して、「学校的社会化」問題について新たな知見を得るとともに、新たな課題を発見することができた。
儀式唱歌が作った子どもの心と身体 ―勅語奉答歌を中心とした歴史的・社会学的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業
嶋田 由美, 有本 真紀, 権藤 敦子
2018年4月 - 2022年3月
課題番号:18K02639
配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )
本研究では1893年の「祝日大祭日歌詞並楽譜」告示以降の学校儀式における儀式唱歌の扱いを教育書や教授細目等の史資料により整理した。そして勅語奉答歌に焦点を絞り、告示の《勅語奉答》(勝安芳作歌)とともに中村秋香作歌の《勅語奉答》も指導されたこと、歌詞の難解さや指導のしやすさが扱いの際の観点であり小学校においては中村のものが扱われる傾向にあったが、国民学校期に入ると次第に告示の《勅語奉答》に移行する様相を明らかにした。一方、聴き取り調査からは鮮明な勅語奉読時の記憶に比して《勅語奉答》を歌唱できた人は僅かであり、勅語奉読後の《勅語奉答》唱和は他の儀式唱歌ほどには徹底されていなかったと考察された。
学校的社会化の現代的課題に関する総合的研究:<子ども理解>の制度化に着目して
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
北澤 毅, 有本 真紀, 間山 広朗, 紅林 伸幸, 鶴田 真紀
2013年4月 - 2018年3月
課題番号:25285238
配分額:18070000円 ( 直接経費:13900000円 、 間接経費:4170000円 )
我々の共同研究では、小さき存在が児童になる過程を「学校的社会化」と独自に概念化し、その過程の解明を目指してきている。その流れの中で本研究では、「子ども理解の制度化」というテーマを設定し、3つの研究プロジェクトを有機的に連関させながら推進した。第一に、教室場面での教師-児童の相互行為分析から「児童になる」過程の解明を目指した。第二に、戦前期の小学校における児童評価に関わる資料の分析を通して「児童観」の解明を目指した。そして第三に、広義の逸脱現象(いじめ、児童虐待、発達障害など)の分析を通して、「子ども理解」の特質を否定的側面から逆照射した。
学校的社会化の現状と歴史に関する研究:<児童の成立>の解明に向けて
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
北澤 毅, 有本 真紀, 間山 広朗
2010年 - 2012年
課題番号:22530930
配分額:4290000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:990000円 )
本研究は小さき存在としての子どもが「児童」となる様態を「学校的社会化」として概念化し、相互行為分析・歴史資料分析の2つの方法を用いることで日本における独特な歴史性をもった「学校的社会化」の様態と「児童」の成立過程を明らかにした。さらに発展的課題としていじめ問題に着目し、学校教育における「児童生徒」観、「教師」観の今日的な特質と課題の探究に着手した。
問題行動・指導・評価をめぐる歴史・社会学的研究:子どもへの<まなざし>に着目して
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
北澤 毅, 有本 真紀, 間山 広朗
2007年 - 2009年
課題番号:19530761
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
教育の場において大人と子どもは非対称的な関係にある。そこには子どもへの<まなざし>ともいうべき文化的・社会的規範があり、それは教育事象自体を成り立たせているものである。本共同研究は主に社会構築主義・エスノメソドロジーの方法を駆使し、教育実践現場における相互行為場面から今日流通する教育言説、さらには歴史的資料までをも射程にとらえ、「子どもへの<まなざし>」に関する総合的研究を行った。
「感情」の社会化に関する総合的研究:「文化としての涙」の形成過程に着目して
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
北澤 毅, 近藤 弘, 佐々木 一也, 有本 真紀
2004年 - 2006年
課題番号:16530553
配分額:2800000円 ( 直接経費:2800000円 )
本共同研究におけるテーマは、感情をめぐって、(1)発達・社会化、(2)文化的規範、(3)人間関係(解釈学の視点から)、(4)情操教育(音楽教育の歴史と現状)の観点に大別される。これらの観点から3年間研究を重ね、上記(1)〜(4)までの観点を、主に(a)理論的検討、(b)相互行為における子どもの泣き、(c)記憶と涙、(d)ジェンダーと涙という研究課題へと展開させた。その成果として研究協力者の協力を得つつ、下記構成のもとで報告書を執筆した。以下の成果が本研究のまとめとなる。
第1部 問題設定と理論枠組
第1章 本研究のねらい-「文化」概念に着目して-
第2章 感情概念の捉え方の変遷-その社会性に着目して-
第2部 相互行為における子どもの泣き
第3章 発達という文化-保育実践における泣きの記述に着目して-
第4章 園児間トラブルにおける保育士のワーク-<泣き>への対応に着目して-
第5章 児童のく泣き>を巡るトラブルの構成-遊び場のフィールドワークから-
第6章 「涙」をめぐる定義活動及び修復活動の開始と園児の「泣き」-「泣き始めること」と「泣き続けること」の相互行為分析-
第3部 制度化された涙
3-1.記憶と涙
第7章 卒業式の唱歌-共同記憶のための聖なる歌-
第8章 制度化された場面の感情喚起力-テレビドラマの分析を通して-
3-2.ジェンダーと涙
第9章 表象としての涙とジェンダー-絵本の表現技法の分析を通して-
第10章 涙・泣きに関するジェンダー言説の分析
補論関係性としての涙-哲学的考察-