文学研究科 ドイツ文学専攻 博士課程後期課程
文学研究科 ドイツ文学専攻 博士課程前期課程
①シラー・ゲーテを中心とする文学と哲学②キルヒャーからA.フンボルトに至る<世界知>の展開③蘭学・本草学と<世界知>との比較研究。
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2013年4月 - 現在文学部 文学科 ドイツ文学専修 教授
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2013年4月 - 現在文学研究科 ドイツ文学専攻 博士課程前期課程 教授
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2013年4月 - 現在文学研究科 ドイツ文学専攻 博士課程後期課程 教授
2024/10/07 更新
①シラー・ゲーテを中心とする文学と哲学②キルヒャーからA.フンボルトに至る<世界知>の展開③蘭学・本草学と<世界知>との比較研究。
人文・社会 / ヨーロッパ文学 / ドイツ文学、バロック文化論、比較文化
Goethes ‚Mütter‘, japanische Göttin Benzaiten und das Dreieckssymbol – Eine Untersuchung über die kosmische Fruchtbarkeitsgottheit im Hinblick auf ‚die Mehrheit der Welten‘ 査読有り
Takashi Sakamoto
Tagungsband der «Asiatischen Germanistentagung 2016 in Seoul»1 149 - 162 2022年8月
スランガステーンと化石ー江戸の自然史
坂本貴志
成城大學經濟研究 ( 234 ) 37 - 54 2021年12月
世界知と哲学ートマージウスからドイツ啓蒙へ
坂本貴志
未来哲学 ( 2 ) 178 - 196 2021年5月25日
Die Funktion eines Utopiebilds im Hinblick auf ‚die Mehrheit der Welten‘-Athanasius Kircher und Yamagata Bantou- 査読有り
SAKAMOTO Takashi
Akten des XIII. Internationalen Germanistenkongresses Shanghai 2015 -Germanistik zwischen Tradition und InnovationBd.8 389 - 394 2017年11月30日
ヒメラのペトロンと「母たち」-世界の複数性の時代におけるゲーテのオリエント観 招待有り 査読有り
坂本貴志
シェリング年報 ( 25 ) 50 - 59 2017年7月5日
坂本貴志
思想1105 ( 5 ) 94 - 113 2016年5月5日
Tarnung und Transbildlichkeit – Die Krypto-Christen in Japan und Mutter Gottes
SAKAMOTO Takashi
Interlingualität・Interkulturalität・Interdisziplinarität - Grenzerweiterungen der Germanistik 910 - 919 2015年8月
キルヒャーの古代神学的宇宙論-「普遍的種子」と「シナのイシス」 査読有り
坂本貴志
19世紀学研究 ( 9 ) 21 - 38 2015年3月31日
フェリペ二世のアルキメデス立体-エル・エスコリアル宮殿にみるピュタゴラス主義
坂本貴志
立教大学ドイツ文学論集 ASPEKT別巻1 日独比較文化論考 43 - 56 2014年12月25日
Lessing und sein pantheistisches Motto ‚Ἑν και Παν‘ 招待有り 査読有り
坂本貴志
19世紀学学会機関誌『19世紀学研究』 ( 7 ) 5 - 15 2013年3月
Untersuchung über die Verinnerlichung einer Kultur und deren Übersetzung in eine andere am Beispiel Heines sowie über die Heine-Rezeption bei der Modernisierung Japans 査読有り
Takashi Sakamoto
Akten des XII. Internationalen Germanistenkongresses Warschau 201011 353 - 362 2012年11月29日
レッシングの「ヘン・カイ・パン」
坂本貴志
日本独文学会研究叢書084号『ロマン派の時代の危機意識とユートピア』 5 - 20 2012年10月
シラーの自然哲学-世界の複数性とイシス神- 招待有り 査読有り
坂本貴志
日本シェリング協会機関誌『シェリング年報』 ( 20 ) 70 - 80 2012年10月
神性の形成-シラーの美と崇高における文化的、思想史的背景について 招待有り 査読有り
坂本貴志
日本ヘルダー学会機関誌『ヘルダー研究』 ( 16 ) 67 - 89 2012年3月
「非物質的世界のひとつの巨大な総体」というトポス-キリスト教カバラ、動物磁気、集合的無意識- 招待有り 査読有り
坂本貴志
19世紀学学会機関誌『19世紀学研究』 ( 5 ) 39 - 54 2011年3月
天上界への魂の帰昇と宇宙論-ロンギノスとカントの崇高について-
坂本貴志
山口大学人文学部『山口大学文学会誌』61 105 - 122 2011年2月
Die Erziehung des Menschen durch das verschleierte Ägyptenbild-Zur Erhellung der verborgenen Theologie Schillers 招待有り 査読有り
坂本貴志
日本ゲーテ協会機関誌『ゲーテ年鑑』52 117 - 132 2010年10月
ドイツ近代におけるイシス幻想について-シラー、ゲーテ、アレクサンダー・フォン・フンボルト- 招待有り 査読有り
坂本貴志
日本アイヒェンドルフ協会機関誌『あうろ~ら』 ( 27 ) 1 - 16 2010年4月
Schiller und die Hermetische Tradition
坂本貴志
山口大学人文学部『山口大学文学会誌』60 117 - 138 2010年3月
Die Bildung des kollektiven Gedächtnisses im Zusammenhang mit der Hermetischen Tradition. Kant, E.T.A. Hoffmann und Freud.
坂本貴志
立教大学ドイツ文学科論集『Aspekt』 ( 43 ) 3 - 25 2010年3月
オルフェウスのバラード-ゲーテ、シラーとヘルメス的伝統- 招待有り 査読有り
坂本貴志
19世紀学学会機関誌『19世紀学研究』 ( 4 ) 107 - 126 2010年3月
坂本貴志
山口大学『独仏文学』31 ( 31 ) 29 - 42 2009年12月
デモーニシュなる自由-ヘルメス的伝統に即してシラーを読む- 招待有り 査読有り
坂本貴志
日本独文学会機関誌『ドイツ文学』 ( 138 ) 108 - 122 2009年3月
神的なる「焦点」-ホフマンと動物磁気とナポレオン
坂本貴志
山口大学『独仏文学』 ( 30 ) 17 - 38 2009年2月
異界の系譜-ハウプトマンと鏡花-
坂本貴志
日本独文学会研究叢書053号『日本文化におけるドイツ文化受容—明治末から大正期を中心に—』 38 - 48 2008年6月
視霊者の閾-「魂の不死性」を巡るシラー、カントの問い
坂本貴志
山口大学『独仏文学』 ( 29 ) 45 - 78 2008年2月
デメートリウスの妄想 査読有り
坂本貴志
日本独文学会機関誌『ドイツ文学』 ( 127 ) 134 - 150 2006年3月
Das ‚Ungeheure‘ in Schillers „Die Braut von Messina“ 招待有り 査読有り
坂本貴志
日本ゲーテ協会機関誌『ゲーテ年鑑』46 117 - 134 2004年10月
ヴァレンシュタインの崇高
坂本貴志
山口大学『独仏文学』 ( 25 ) 61 - 111 2003年12月
歴史哲学概念としての崇高―シラーの崇高のもつ「破壊的な力」について
坂本貴志
山口大学『独仏文学』21 ( 21 ) 1 - 12 1999年7月
崇高による自由の理念の救出と歴史哲学―シラーの三部作悲劇『ヴァレンシュタイン』
坂本貴志
1998年3月29日
ゲーテの象徴論との対比で見たシラーの『プロローグ』について
坂本貴志
東京大学大学院人文社会系研究科ドイツ語ドイツ文学研究会『詩・言語』 ( 52 ) 1 - 11 1997年12月
『ドン・カルロス』論
坂本貴志
東京大学詩・言語同人会『詩・言語』 ( 51 ) 1 - 39 1996年11月
Zur Idee der Freiheit in Schillers Ästhetik vom Schönen und Erhabenen
坂本貴志
東京大学詩・言語同人会『詩・言語 ( 51 ) a1 - a20 1996年11月
シラーの戯曲がもつ建築的な輪郭が浮かび上がる―シャープな哲学的概念によって構築される議論―青木敦子『影像の詩学』書評
坂本貴志
図書新聞 ( 3173 ) 2014年9月6日
ゲーテとアンナ・アマーリアー化学の結婚?
坂本貴志
べりひて ( 51 ) 1 - 3 2010年5月
ドイツ文化読本
坂本 貴志( 担当: 単著)
丸善出版 2024年2月25日 ( ISBN:4621308742 )
<世界知> の劇場 (未来哲学双書)
坂本貴志( 担当: 単著)
ぷねうま舎 2021年9月24日 ( ISBN:4910154221 )
「神話」を近現代に問う
植朗子, 南郷晃子, 清川祥恵編, 坂本貴志( 担当: 共著 , 範囲: 『永遠に女性的なるもの』の相のもとに-弁才天考)
勉誠出版 2018年3月30日
<新しい人間>の設計図
坂本貴志( 担当: 共著 , 範囲: II 近代:新しい人間の創造 シラーの美的「群体」とトランブレーの「ヒドラ・ポリプ」)
青灯社 2015年5月25日
虚構の形而上学-「あること」と「ないこと」のあいだで
中村靖子, 坂本貴志( 担当: 共著 , 範囲: 第1部 名とイメージ 第2章 豊穣の女神とマリア観音)
春風社 2015年2月27日
秘教的伝統とドイツ近代 : ヘルメス、オルフェウス、ピュタゴラスの文化史的変奏
坂本, 貴志( 担当: 単著)
ぷねうま舎 2014年2月 ( ISBN:9784906791262 )
inter: Festschrift für Eberhard Scheiffele zum Siebzigsten
Takashi Sakamoto( 担当: 共著 , 範囲: Schillers ‚Seelenreich‘ als Abbild Gottes)
iudicium 2012年11月2日
崇高による自由の理念の救出と歴史哲学―シラーの三部作悲劇『ヴァレンシュタイン』
坂本貴志( 担当: 単著)
東京大学大学院人文社会系研究科博士論文ライブラリー 2003年12月
近代における古代表象と民族意識の形成 ―ヨーハン・ゴットフリート・ヘルダーの進化論的古代神学-
坂本貴志
基盤研究(B)玉田敦子代表 『近代国家の文化的アイデンティティ形成における古代表象の諸相』研究会 2021年7月31日
The Tale of the Bamboo Cutter and the Orphic-Pythagorean (In Session355: Asian Identities in the Global Enlightenment 3) 国際会議
Takashi Sakamoto
15th International Congress on the Enlightenment 2019年7月14日 ISECS
共通論題 II「《近代》の形成における古代表象の諸相」 時空間における多数性への転回─カントの「普遍自然史」について─
坂本貴志
日本18 世紀学会第41 回全国大会 2019年6月9日 日本18 世紀学会
共通論題2 「世界の複数性」:世界の複数性と永遠の哲学-ゴットシェートと山片蟠桃
坂本貴志
日本18世紀学会第39回全国大会 2017年6月25日 日本18世紀学会
Weltanschauung und Archiv - Eine komparatistische Untersuchung über enzyklopädische Gedanken bei Johann Christoph Gottsched und Yamagata Banto 国際会議
Takashi Sakamoto
Interpretation nach der „digitalen Wende“ - Internationales Symposium des SFR-Projekts der Rikkyo-Universität, Tokyo 2017年2月25日
„Mütter“ und Petron von Himera - Eine Untersuchung über gedanklichen Hintergrund von Goethes Faust - 国際会議
Takashi Sakamoto
Asiatische Germanistentagung 2016 Seoul 2016年8月23日
「世界の複数性」の投影としての「オリエント」ーゲーテ『ファウスト』の「母たち」と『西東詩集』ー
坂本貴志
日本シェリング協会第25回大会 クロス討論Ⅰ「シェリングの時代におけるオリエント観」 2016年7月2日 日本シェリング協会
共同討論問題提起Ⅱ『バハオーフェンとニーチェにおける文献学から哲学へのロマン主義的転回』
坂本貴志
日本ヘルダー学会春季研究発表会 2016年5月14日 日本ヘルダー学会
ヘルメス学、ヘルダー以前とヘルダー、シラーとの関係
坂本貴志
日本ヘルダー学会秋季研究会 2015年10月18日 日本ヘルダー学会
Die Funktion eines Utopiebilds im Hinblick auf ‚die Mehrheit der Welten‘ 国際会議
Sakamoto, Takashi
XIII. Kongress der Internationalen Vereinigung (IVG) 2015年8月26日
「古代神学的諸世界」対「無鬼論的諳曜」―アタナシウス・キルヒャーと山片蟠桃の宇宙論および比較宗教論について―
坂本貴志
第3回九大独文科研研究会(黙示録文化) 2015年8月20日 平成26−30年度 科学研究費補助金 基盤研究(B)(研究代表者 小黒康正)
Thought of the acentric infinite universe in the Japanese 18th Century - Bantouu Yamagata and his view on the innumerable worlds 国際会議
Sakamoto, Takashi
14th International Congress for Eighteenth-Century Studies 2015年7月31日
一なる女神の多様な現れについて -イシス神をめぐる考察 招待有り
坂本貴志
「神話研究史における近代『神話学』の特性の解明」プロジェクト第1回研究会 2014年10月31日 神戸大学国際文化学研究推進センター
イシスとキルヒャー 招待有り
坂本貴志
アタナシウス・キルヒャーシンポジウム 2014年3月8日 新潟大学人文学部・19世紀学研究所共催
Mandala im japanischen Buddhismus Mikkyo und Herders Gedanken über Palingenesie 国際会議
Takashi Sakamoto
Deutschsprachiges Kolloquium Herder und Japan 2013年9月16日 日本ヘルダー学会
ゲーテとオルフェウス派 招待有り
坂本貴志
ゲーテ自然科学の集い 2013年6月15日
地母神の変容―イシスからマリア観音へ―
坂本貴志
日本ヘルダー学会春季研究発表会 2013年6月9日 日本ヘルダー学会
神の似姿としての宇宙・国家・人間-シラーのカバラ的神人同形論
坂本貴志
日本独文学会秋季研究発表会シンポジウムVII 『再生-進歩-生存:ドイツ思想史における「超人間化」』 2012年10月14日
Tarnung und Transbildlichkeit – Die Krypto-Christen in Japan und Mutter Gottes – 国際会議
坂本貴志
Die Asiatische Germanistentagung Beijing 2012. Sektion 6: Deutschlandstudien 2012年8月22日
Die Mehrheit der Welten und ‚Ἑν και Παν‘ 招待有り 国際会議
坂本貴志
19世紀学学会/19世紀学研究所/新潟大学人文学部共催国際シンポジウムDas Krisenbewusstsein zur Zeit der Romantik und Utopievorstellungen 2012年2月28日
レッシングのヘン・カイ・パン
坂本貴志
日本独文学会秋季研究発表会シンポジウムIV 『ロマン派の時代の危機意識とユートピア』 2011年10月15日
シラーの自然哲学-世界の複数性とイシス神-
坂本貴志
日本シェリング協会テーマ討論『ゲーテとシラーにおける「自然」』 2011年7月2日
ドイツ近代の崇高-その秘教的背景をロンギノスに遡り、ヘルメス主義に即した政治的機能を探る-
坂本貴志
日本フランス語フランス文学会2010年度秋季大会ワークショップIII「崇高と近代の成立」 2010年10月17日
Untersuchung über die Verinnerlichung einer Kultur und deren Übersetzung in eine andere am Beispiel Heines sowie über die Heine-Rezeption bei der Modernisierung Japans. 国際会議
坂本貴志
XII. Kongress der Internationalen Vereinigung für Germanistik (IVG). Sektion 18: Bilaterale Interkulturelle Kommunikation in der Globalisierung. 2010年8月5日
集合的記憶の生成-カントからフロイトへ-
坂本貴志
19世紀学学会主催特別シンポジウム「神秘主義と近代-啓蒙主義の時代における神秘主義思想・ヨーロッパ文化のもう一つの思想的潮流」 2009年11月28日
古代の変容と古代への投影-ヘルメス的伝統とドイツ・ロマン主義-
坂本貴志
成蹊大学アジア太平洋研究センター研究プロジェクト「ロマン主義 日・英・独の比較研究」主催研究会 2009年11月17日
Über die neuplatonisch-gnostische Bildung des Menschen. Zur Neuorientierung des Schillerschen Begriffs der Freiheit. 国際会議
坂本貴志
Herder-Kolloquium: Herder und die Tradition der Bildung. 2009年10月3日
イシスの贈り物(近代におけるイシス幻想について)
坂本貴志
日本アイヒェンドルフ協会主催研究会 2009年5月31日
オルフェウスのバラード-ゲーテ、シラーとヘルメス的伝統-
坂本貴志
19世紀学学会主催シンポジウム「19世紀の再検討-思想史、メディア論、身体論の立場から-」 2009年3月16日
シラーとヘルメス的伝統-近代の否定層III
坂本貴志
平成20年度科学研究費補助金による研究発表会(基盤研究(B)研究課題:ドイツ近・現代文学における〈否定性〉の契機とその働き) 2009年2月22日
「磁気療法師」論-近代の否定層II
坂本貴志
平成19年度科学研究費補助金による研究発表会(基盤研究(B)研究課題:ドイツ近・現代文学における〈否定性〉の契機とその働き) 2008年2月11日
異界の系譜-ハウプトマンと鏡花
坂本貴志
日本独文学会春季研究発表会シンポジウムI 『日本文化におけるドイツ文化受容 —明治末から大正期を中心に』 2007年6月10日
「視霊者」論-近代の否定層
坂本貴志
平成18年度科学研究費補助金による研究発表会(基盤研究(B)研究課題:ドイツ近・現代文学における〈否定性〉の契機とその働き) 2007年2月10日
デメートリウスの妄想
坂本貴志
日本独文学会春季研究発表会 2005年5月6日
偉大と妄想と歴史哲学―シラーの「崇高」のもつ「破壊的な力」について
坂本貴志
日本独文学会秋季研究発表会 1998年10月17日
近代国家の文化的アイデンティティ形成における古代表象の諸相
日本学術振興会 科学研究費助成事業
玉田 敦子, 安藤 隆穂, 深貝 保則, 坂本 貴志, 畠山 達, 隠岐 さや香, 井関 麻帆, 三枝 大修, 飯田 賢穂, 石井 洋二郎
2019年4月 - 2023年3月
課題番号:19H01247
配分額:17420000円 ( 直接経費:13400000円 、 間接経費:4020000円 )
申請課題「近代国家の文化的アイデンティティ形成における古代表象の諸相」においては、「ヨーロッパの近代国家成立において古代表象が果たした役割」について、①「18~19世紀における国家アイデンティティの高揚と父権的家族の生成」、②「18世紀以降の西欧において、科学や技術の発展が文学における《近代》の生成に果たした貢献、そこにおける古代表象の活用」、③「近代社会における時代意識と歴史観による国家アイデンティティの形成」という3つのサブテーマを考察することにより分野横断的な研究を行っている。
2020年度は上記の①②③について、研究代表者と分担者(以下敬称略)がそれぞれ以下の成果を発表した。
①に関しては井関麻帆がレチフとルソーにおける父親像について論文を刊行した。また中部高等学術研究所にて安藤隆穂と玉田が主宰する「人文学の再構築」研究会に学習院大学の大貫敦子教授を招聘し、「社会改革思想と優生学思想の親和性」をテーマにドイツにおける国家アイデンティティの形成とジェンダーの問題について考察した。
②については、隠岐さや香が、共著書籍『「役に立たない」研究の未来』を刊行した。また三枝大修が論文「或る復讐譚の変奏」を刊行した。
③に関しては、畠山達が19世紀フランスの中等教育に関して、また、飯田賢穂がディドロの百科全書項目「自然法」について、フランスの学術雑誌にて査読論文を刊行した。また、玉田はアカデミー・フランセーズに関して複数の研究報告を行い、名古屋大学出版会より刊行される共著書籍を準備している。
啓蒙の言説圏と浮動する知の境界:貴重書・手稿・デジタル資料を総合した18世紀研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業
小関 武史, 深貝 保則, 玉田 敦子, 坂本 貴志, 武田 将明, 松波 京子, 川名 雄一郎, 長尾 伸一, 屋敷 二郎, 福島 知己, 福田 名津子, 逸見 竜生, 坂倉 裕治, 隠岐 さや香, 飯田 賢穂, 長谷川 拓彌
2019年4月 - 2023年3月
課題番号:19H01200
配分額:17290000円 ( 直接経費:13300000円 、 間接経費:3990000円 )
本研究の目的は、18世紀西洋の公共的な知の固有性を解析することである。研究班の15名は、①主体の複数性、②公的言説と私的言説の境界の不確定性、③正統化された言説と知の地下水脈の相互浸透、④現実とフィクションの境界の流動性、⑤「ヨーロッパ」という自己と他者の境界の確立、⑥知の分節化と脱境界性、という6点にわたって個別の研究を積み、さらにその成果を総合した共同研究を行う予定であった。
しかしながら、2020年度は新型コロナウイルス感染症が拡大したため、大幅な計画変更を迫られた。個別研究においては外国への渡航がほぼ不可能になり、英仏の図書館で文献を実地に調査することができなかった。共同研究においては、シンポジウムの開催に至らなかった。
こうした状況に対応するために補助金の一部を繰り越し、2020年度に実施できなかった研究事業を2021年度に実施した。具体的な研究実績として挙げられるのは、2022年1月22日にオンライン形式で開催したシンポジウム「西洋古典籍を巡る書誌と資料研究法の現在 ―『水田文庫貴重書目録補遺;水田珠枝文庫貴重書所収』を中心に」(一橋大学社会科学古典資料センターとの共催)である。水田文庫は名古屋大学附属図書館のコレクションであり、西洋貴重書が多く含まれている。目録に詳細な書誌情報が盛り込まれており、その実例をシンポジウム参加者で共有することができた。オンライン形式を採用したおかげで、研究者のみならず図書館職員を含めて120名もの参加者を得たことは、本研究の目的が社会的に受容されていることの証左であると自負している。なお、このシンポジウムの成果は、一橋大学社会科学古典資料センターのStudy Seriesの一冊として2022年度の早い時期に公開される予定である。
普遍自然史についての研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業
近代以降の「神話」概念の包括的再検討とその社会的意義の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業
清川 祥恵, 坂本 貴志, 植 朗子, 山下 久夫, 斎藤 英喜, 南郷 晃子, 大野 順子, 横道 誠, 田口 武史, 上月 翔太
2018年4月 - 2022年3月
課題番号:18K00506
配分額:4420000円 ( 直接経費:3400000円 、 間接経費:1020000円 )
本課題では、欧米において近代の社会変化の初段階を見晴るかす鍵となっている「神話」が、日本文化においても社会を映す鏡として文学史・文化史・地域文化研究に資するものであるという点をより明確にした。狭義の神話だけではなく、さまざまな分野に現れる「神話」の伝統や要素の検証を行ない、「神話」の普遍的な影響力を明らかにするとともに、ローカルなものとして「神話」が社会との関連のなかで形作られていく動きを詳らかにすることができた。また積極的かつ継続的に国際学会に参加し、日本の地域伝承やスーパーヒーロー映画の分析を報告し意見交換することで、ローカル/グローバルの両面から「神話」概念について再考することができた。
18世紀世界の共時性: 風俗(マナーズ)・社中(ソサイエティ)・風雅(テイスト)
日本学術振興会 科学研究費助成事業
張 小鋼, 長尾 伸一, 坂本 貴志, 伊東 貴之, 川島 慶子, 玉田 敦子, 橋本 周子, 逸見 竜生, 隠岐 さや香, 小関 武史, 染谷 智幸
2018年4月 - 2022年3月
課題番号:18H00620
配分額:17030000円 ( 直接経費:13100000円 、 間接経費:3930000円 )
2年度末に新型肺炎によって研究協力者の来日が困難になり予定していた国際会議を年度内に開催することが不可能となったため、研究計画を変更し、3年度に国際会議を実施し、西洋と東アジアの同一性と差異の研究を行うこととした。しかし3年度についても新形肺炎が終息せず、国際会議の開催が不可能となったので、中国人民大学の牛准教授、毛准教授の参加を得て、遠隔会議方式による研究打ち合わせ会、および遠隔方式の国際会議を開催し、西洋、日本、中国の科学、技術、思想、文化、社交性に関する具体的な事例を分析し、東西18世紀の同時代性に関する検討を行った。それらは①技術的、科学的知識の共有と流通、②社交性と趣味の洗練、③商業出版の興隆と社会内の知的ネットワークの発展による公的言説圏の拡大④国境を越えた文芸共和国の成立などである。
その結果、以下の結論が得られた。これらの現象は、欧米での文化史的、社会史的啓蒙研究が明らかにしてきた諸事象に対応し、その点で、18世紀の東アジアと西洋には、交流と相互の影響にとどまらず、並行した文化的、学術的、社会的発展があったと考えられる。これらはグローバル・ヒストリーによる近世東アジア地域経済の研究に対応して、18世紀を中心とした西洋と東アジアの社会的、文化的、思想史的展開に、ある種の共通性があることを示している。
前世紀中葉までの研究では、啓蒙は普遍史的意義を持つヨーロッパ近代の形成期ととらえられており、その文脈の中で、19世紀や20世紀のアジアにおける啓蒙が議論された。その点で、18世紀東アジアと西洋の同時代性の研究は、世界史の時代区分を含む、近世、近代の思想史、歴史の大きな見直しに結びつくことを示すと考えられる。
以上の成果をもとに、研究分担者および牛准教授、毛准教授を含む中国側研究者数名の参加を得て、総括的な論文集を企画し、それを日中両国語で作成することとを決定した。
イシス神を巡る表象についての理論的、図像学的、比較文化的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業
ヨーロッパ近代における「宇宙論的神学」の生成について
日本学術振興会 科学研究費助成事業
ドイツ近代とヘルメス的伝統についての研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業
ドイツ近・現代文学における<否定性>の契機とその働き
日本学術振興会 科学研究費助成事業
小黒 康正, 浅井 健二郎, 東口 豊, 恒吉 法海, 福元 圭太, 杉谷 恭一, 小川 さくえ, 坂本 貴志, 増本 浩子, 濱中 春, 山本 賀代, 岡本 和子, 北島 玲子, 桑原 聡, クラヴィッター アルネ, オトマー エーファ, 小黒 康正, 杉谷 恭一, 小川 さくえ, 増本 浩子, 桑原 聡, 恒吉 法海
2006年 - 2009年
課題番号:18320050
配分額:11130000円 ( 直接経費:9300000円 、 間接経費:1830000円 )
ドイツ現代文学は、言語に対する先鋭化した批判意識から始まる。とりわけホーフマンスタール、ムージル、カフカの文学は、既存の言語が原理的機能不全に陥っていることを確信しながら、言語の否定性を原理的契機として立ち上がっていく。本研究は、ドイツ近・現代文学の各時期の代表的もしくは特徴的な作品を手掛かりとして、それぞれの作品において<否定性>という契機の所在を突き止め、そのあり方と働きを明らかにした。
ヨーロッパ近代における「神性」の変容
日本学術振興会 科学研究費助成事業
ドイツ近代文学研究
文部科学省 派遣研究員・招聘研究員制度