2024/10/07 更新

写真b

カトウ ツネヒコ
加藤 恒彦
KATO Tsunehiko
*大学が定期的に情報更新している項目(その他は、researchmapの登録情報を転載)
所属*
人工知能科学研究科 人工知能科学専攻 博士課程前期課程
人工知能科学研究科 人工知能科学専攻 博士課程後期課程
職名*
特任教授
研究テーマ*
  • 生成AIを用いて画像や観測データの欠損部分の補完や生成をする技術の研究を行っている。様々な物理現象の数値シミュレーションとそのAIによる高速化・効率化の研究にも取り組んでいる。さらに、シミュレーションデータの物理学に基づく可視化や仮想空間での体験に関する研究を進めている。複数の画像から3次元形状を構築するAI技術にも関心を持ち、天文シミュレーションソフトウェアの開発や研究、及びその教育への応用にも力を入れている。【略歴】2001年大阪大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。大阪大学、広島大学、国立天文台などを経て2023年より現職。国立天文台では天文ソフト「Mitaka」の開発を行う。2020年文部科学大臣表彰科学技術賞受賞。株式会社ギャラクシーズ リードリサーチャー。

  • 学内職務経歴*
    • 2023年4月 - 現在 
      人工知能科学研究科   人工知能科学専攻 博士課程前期課程   特任教授
    • 2023年4月 - 現在 
      人工知能科学研究科   人工知能科学専攻 博士課程後期課程   特任教授
     

    共同研究・競争的資金等の研究

    • 宇宙ビュアーMitakaを用いた天文教育の構築と小中学校の理科授業での展開

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      松村 雅文, 加藤 恒彦

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      2020年4月 - 2024年3月

      課題番号:20K03276

      配分額:3120000円 ( 直接経費:2400000円 、 間接経費:720000円 )

      本研究は、国立天文台4D2Uプロジェクトで開発されてきている宇宙ビュアーMitakaに代表される新しいソフトウェア、及び学校現場で整備されつつあるICT機器(例えばタブレット)等のハードウェアを用いて、小学校・中学校で天文学習をより効果的に行えるよう学習内容の構成を含めた天文教育手法を開発すること、及びこれらの機器を有効に利用して、学習の深化をはかることを目的としている。2021年度は以下のことを行った。
      (1) Mitakaスクリプトの効率的な使用方法について:Mitakaは、基本的にパソコンのマニュアル操作によって天体や宇宙が提示されるようにつくられているが、ver.1.6からはコマンド実行機能が装備されたので、予めスクリプトを作成し Mitaka から呼び出すことで、カスタマイズされた動作を行うことが可能になった。このため教育現場において、従来よりもMitakaの応用の可能性は遥かに広がった。しかし、スクリプトをMitakaから呼び出すためには設定ファイルの修正が必要であり手間であるので、効率化を図るために、設定ファイルの修正を行うbashスクリプトを作成した(松村、2021)。
      (2) Mitaka を用いた天文学習の深化:Mitakaの ver.1.6.0b 以降においては、恒星データに Gaia DR2 が使われているため、天の川の描写が格段に精細になり、容易に天の川の中に暗黒星雲を確認できるようになった。これは、恒星のみならず、ガスと塵も宇宙に存在することが学習でき、星形成や太陽系の誕生についても学べることを示唆する。この内容を中学校理科の授業でどのように展開するか、前年から引き続き検討中である。関連して、宇宙の塵からの熱放射と磁場についての研究を行った(Doi et al., 2021, Kumar et al. 2022)。

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    • 相対論的衝撃波における電子加速機構についての磁化強度σに対する包括的研究

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      松本 洋介, 星野 真弘, 加藤 恒彦

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      2017年4月 - 2021年3月

      課題番号:17H02877

      配分額:18980000円 ( 直接経費:14600000円 、 間接経費:4380000円 )

      これまでは、陽電子・電子系における相対論的衝撃波のシミュレーション研究によって、上流磁場の強度にかかわらず、普遍的に衝撃波面からの電磁波放射が起きることを明らかにしてきた。本年度においては、イオン・電子系における相対論的衝撃波の2次元PICシミュレーションによる研究を行った。
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      これまでと同様に、複数の上流磁化強度における電磁波放射強度の違いについて調べた。その結果、陽電子・電子系と同じく普遍的に電磁波放射が起きることを確認できた。さらに、予想外な結果も得られた。イオン・電子系では高強度の電磁波放射が伝搬するに連れ、航跡場(wakefield)が励起される。この強い静電場によって電子がエネルギーを得ることで、陽電子・電子系よりもイオン電子質量比倍強い電磁波放射が励起されることが明らかになった。また、最も高強度に励起される磁化強度の条件も質量比によって違うことが明らかになった。本成果は多次元衝撃波において高強度の電磁波放射を示した世界初の例であり、その成果はThe Astrophysical Journal誌に速報として掲載された(Iwamoto et al., ApJL, 2019)。
      <BR>
      前年度行った世界初の3次元ワイベル不安定についてさらに複数のパラメタの下での磁場飽和強度についてまとめた。電流方向に卓越するキンク不安定との競合過程を議論し、相対論的な状況においてはキンク不安定による散逸に打ち勝って強い磁場を維持することが可能であることを議論した。本成果はThe Astrophysical Journal誌に掲載された(Takamoto et al., ApJ, 2019)。

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    • デジタル式プラネタリウムにおける天文教育手法の開発:学習投影の現状を踏まえて

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      松村 雅文, 加藤 恒彦

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      2016年4月 - 2020年3月

      課題番号:16K00969

      配分額:3250000円 ( 直接経費:2500000円 、 間接経費:750000円 )

      本研究では、小学校・中学校のクラスで効果的な天文学習を行うため、新たなデジタル式プラネタリウムやプラネタリウム・ソフトに対応した学習投影について研究した。
      まず各地のプラネタリウムの学習投影の状況を調査した。杉並区立科学教育センターの学習投影では、日周運動の観察のために独自の工夫が行われていたことを確認した。
      また国立天文台4D2Uプロジェクトで開発されたシミュレーションソフトMitaka使用の効果を調べるため、香川大学教育学部附属坂出中学校 及び まんのう町立満濃中学校で銀河系の研究授業を行った。この結果、Mitakaを授業で用いることで、子どもたちの興味関心は、より高まることが示された。

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    • 電子・陽電子プラズマ中の相対論的無衝突衝撃波と粒子加速の運動論的研究

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      加藤 恒彦

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      2012年4月 - 2016年3月

      課題番号:24540277

      配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )

      無衝突衝撃波の大規模粒子シミュレーションを行い、衝撃波の形成過程と粒子加速過程について運動論的な観点から研究した。その結果、衝撃波上流領域で磁場の乱れを伴った大振幅波が励起されることや、一部の粒子が加速され冪型のエネルギースペクトルを形成すること、加速過程は粒子がジャイロ周期程度の短い時間で衝撃波面を往復する速いフェルミ型加速であることなどが明らかになった。また、衝撃波粒子加速のプラズマ粒子シミュレーションに関係する数値的な問題についても研究を行った。

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    • 大規模粒子シミュレーションによる無衝突衝撃波の物理と粒子加速および磁場生成の研究

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      加藤 恒彦

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      2010年 - 2011年

      課題番号:22740164

      配分額:3120000円 ( 直接経費:2400000円 、 間接経費:720000円 )

      宇宙の超新星残骸などで発生する、弱い背景磁場を持つ電子・陽子プラズマ中の高マッハ数の無衝突衝撃波について、大規模なプラズマ粒子シミュレーションを用いて研究した。その結果、弱い背景磁場がある場合でも衝撃波の遷移層でワイベル不安定性が成長し、遷移層とその下流領域で乱れた磁場を作ることや、背景磁場の向きが衝撃波法線に近い衝撃波では、フェルミ加速と同様の粒子加速が起こり、冪分布の高エネルギー粒子が効率的に生成されることなどがわかった。

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    • 高出力レーザー生成超音速プラズマジェットを用いた無衝突衝撃波の形成

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      坂和 洋一, 蔵満 康浩, 加藤 恒彦, 高部 英明, 米田 仁紀, 尾崎 典雅, 兒玉 了祐

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      2009年 - 2011年

      課題番号:21340172

      配分額:17810000円 ( 直接経費:13700000円 、 間接経費:4110000円 )

      高出力激光XII号HIPERレーザーを、4. 6mm間隔のCH製平行平板型ターゲットに照射し、高速の対向流プラズマを生成しプラズマ流の相互作用により、無衝突衝衝撃波を生成した。計測は、シャドウ計測、干渉計測、可視自発光計測を、それぞれICCDカメラとストリークカメラを用いて行った。その結果、レーザーを照射した1枚目のCH平板の前面に無衝突静電衝撃波が生成された。また、トムソン散乱イオン音波項計測によって衝撃波の上流と下流における電子温度、イオン温度、電子密度、流速等、衝撃波のパラメータを求めることができた。

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    • 粒子シミュレーションによる無衝突衝撃波のダイナミクスと粒子加速の研究

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      加藤 恒彦

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      2008年 - 2009年

      課題番号:20740136

      配分額:3380000円 ( 直接経費:2600000円 、 間接経費:780000円 )

      宇宙の超新星残骸などに見られる、電子・陽子プラズマ中の無衝突衝撃波の形成過程を、運動論的な電磁粒子シミュレーションを用いて研究した。その結果、プラズマ中に背景磁場が無い場合には、ワイベル不安定性が散逸を担う衝撃波が形成されることが示され、背景磁場がある場合は、磁場が弱くなるに従ってワイベル不安定性が作る磁場が重要となり、上流にフィラメント状構造、下流に乱流的磁場が作られることがわかった。

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    • 大出力レーザーを用いた無衝突衝撃波の形成と粒子加速物理機構の解明

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      高部 英明, 坂和 洋一, 加藤 恒彦, 蔵満 康浩, 児玉 了祐, 中井 光男, 重森 啓介, 佐野 孝好, 金道 浩一, 星野 真弘, 高原 文郎, 兒玉 了祐, 中井 光男, 重森 啓介, 星野 真弘, 佐野 孝好, 金道 浩一

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      2005年 - 2008年

      課題番号:17204052

      配分額:47710000円 ( 直接経費:36700000円 、 間接経費:11010000円 )

      世界に6箇所しない大型の高強度レーザーを用いて、宇宙物理などで極めて重要な無衝突衝撃波の生成の物理機構の解明と粒子加速の研究を理論的、実験的に行った。本事業により、従来の衝撃波生成のための外部磁場が内場合でも、プラズマ流の磁気不安定による、線形から非線形、最終的な自己構造形成により無衝突衝撃波がどんな条件下でも生成されうることを示した。同時に、英国、仏国、中国の大型レーザーも用いた国際共同実験体制をこの4年間を通して構築することができた。

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