現代心理学研究科 臨床心理学専攻 博士課程後期課程
現代心理学研究科 臨床心理学専攻 博士課程前期課程
新型コロナウイルスによる外出制限の影響及びその後の心理的課題
精神分析的心理療法
動的学校画と臨床描画法
摂食障害の発症要因
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2024年4月 - 現在現代心理学部 心理学科 特任教授
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2024年4月 - 現在現代心理学研究科 臨床心理学専攻 博士課程前期課程 特任教授
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2024年4月 - 現在現代心理学研究科 臨床心理学専攻 博士課程後期課程 特任教授
研究者詳細
2025/05/01 更新
新型コロナウイルスによる外出制限の影響及びその後の心理的課題
精神分析的心理療法
動的学校画と臨床描画法
摂食障害の発症要因
人文・社会 / 臨床心理学 / 臨床心理学
Burden of COVID‑19 infection control among parents with adolescents in relation to healthcare factors 査読有り
Shiho Tanaka
Discover Psychology4 1 - 19 2024年12月
Shiho Tanaka, Asuka Sato
Psychology15 ( 05 ) 800 - 824 2024年5月
日本語教室に通級している在日外国人児童の動的学校画 査読有り
田中志帆
臨床描画研究38 104 - 121 2023年9月
臨床 臨床心理学の研究動向と課題 査読有り
田中 志帆
教育心理学年報59 74 - 91 2020年3月30日
発達障害の心理検査によるアセスメントーADHD,自閉症スペクトラム障害,限局性学習障害をどう理解するか?ー
山崎愛実, 田中志帆
文教大学大学院臨床相談研究所紀要 ( 24 ) 11 - 26 2020年3月
青年期と児童期の自己愛パーソナリティとアセスメント
福本啓吾, 田口友紀子, 田中志帆
文教大学大学院臨床相談研究所紀要 ( 22 ) 43 - 53 2018年3月31日
女子大学生の情緒的摂食にいたる,母子相互作用およびストレスコーピングとは
田中志帆, 森下春枝, 功刀梢
人間科学研究 ( 第38 ) 149 - 162 2017年3月1日
バウムテストと動的学校画―小学生と中学生を対象とした調査から―
田中志帆
人間科学研究 ( 第37 ) 35 - 49 2016年3月1日
家族アセスメント~動的家族画の研究から 招待有り
田中志帆
家族心理学年報33 144 - 152 2015年7月25日
定時制高校での教育相談,スクールカウンセリングにおける今日的課題
田中志帆
青山学院女子短期大学紀要66 ( 66 ) 79 - 92 2012年12月10日
甘えの要求と責任のありか―対人恐怖の青年事例から― 査読有り
田中志帆
青年期精神療法9 ( 1 ) 67 - 75 2012年11月1日
教育臨床アセスメントとしての動的学校画 査読有り
田中志帆
博士論文(東京大学教育学研究科) 1 - 227 2012年1月31日
荒れている学級の動的学校画―小・中学生の描画特徴の比較から―
田中志帆
青山学院女子短期大学紀要65 ( 65 ) 125 - 149 2011年12月10日
食事場面での母親の行動認識と,感情対処方略としての食行動が,摂食障害傾向に及ぼす影響
田中志帆
青山学院女子短期大学紀要64 ( 64 ) 169 - 185 2010年12月10日
どのような動的学校画の特徴が学校適応状態のアセスメントに有効なのか?-小・中学生の描画からの検討― 査読有り
田中志帆
教育心理学研究57 ( 2 ) 143 - 157 2009年6月30日
田中志帆
青山学院女子短期大学紀要62 ( 62 ) 233 - 251 2008年12月10日
小・中学生が描く動的学校画の発達的変化 査読有り
田中志帆
心理臨床学研究25 ( 2 ) 152 - 163 2007年6月30日
臨床心理士による介入が行われた学級崩壊現象の内容とその実態 査読有り
田中志帆
こころの健康20 ( 1 ) 45 - 56 2005年6月10日
食事場面での両親の行動が思春期・青年期の摂食障害を規定する可能性
田中志帆
群馬県立女子大学紀要 ( 24 ) 255 - 273 2003年2月28日
田中志帆, 難波愛, 三好和子
群馬県立女子大学紀要 ( 22 ) 203 - 215 2001年2月28日
神経性無食欲症事例における感情表出の意義 査読有り
田中志帆
心理臨床学研究18 ( 4 ) 333 - 344 2000年10月31日
Child emotional and physical maltreatment and adolescent psychopathology: A community study in Japan 査読有り
M Yamamoto, N Iwata, A Tomoda, S Tanaka, K Fujimaki, T Kitamura
JOURNAL OF COMMUNITY PSYCHOLOGY27 ( 4 ) 377 - 391 1999年7月
初回面接―児童との初回面接
田中志帆, 塙朋
東京大学大学院心理教育相談室紀要 ( 20 ) 93 - 101 1998年3月31日
初回面接―家族との初回面接
田中志帆, 李相
東京大学大学院心理教育相談室紀要 ( 20 ) 109 - 112 1998年3月31日
田中 志帆
東京大学大学院教育学研究科紀要37 207 - 216 1997年12月12日
摂食障害の外来治療―思春期青年期の発達を踏まえて
生田憲正, 武川明弘, 高橋美恵子, 田中志帆, 宮戸美樹, 皆川那直
思春期青年期精神医学6 ( 1 ) 12 - 18 1996年4月30日
COVID-19感染拡大防止状況下での家族の絆と親子の距離―家族関係円環図式画を応用した検討―
田中志帆
こころの健康39 ( 1 ) 50 - 50 2024年6月
COVID-19感染拡大状況下での心理臨床実践―医療と開業オフィスでの実践報告―
田中志帆
日本学校心理士会埼玉支部設立20周年記念誌 30 - 31 2023年3月
学びを糧に人の脆さ,危うさに抗うことの意義―大学院2年間の重みを忘れずに― 招待有り
田中志帆
横浜国立大学大学院教育学研究科 教育相談・支援総合センター研究論集 第22号 ( 22 ) 10 - 12 2023年2月
大震災を生き抜いた人々と出会って
東日本大震災支援プロジェクト報告書 2012年1月28日
「心的外傷後ストレス障害+強迫性障害に対して精神力動的精神療法を行った1例―「性格」×「体験」がつくりだす意味合いをしっかり扱うことの重要性 症例へのコメント 招待有り
田中志帆
青年期精神療法8 ( 2 ) 85 - 87 2011年11月1日
学校現場に生かす精神分析 招待有り
田中志帆
精神療法35 ( 3 ) 392 - 392 2009年6月
(書評)Making Contact-Use of Language in Psychotherapy
下山晴彦, 田中志帆, 小田由美子, 宇留田麗, 杉浦義典
東京大学大学院心理教育相談室紀要 ( 21 ) 101 - 104 1999年1月31日
平成8・9年度文部省スクールカウンセラー活用調査研究報告書
平成8・9年度文部省スクールカウンセラー活用調査研究報告書 1 - 27 1998年3月
グローバル時代の教育相談 多様性の中で生きる子どもと教師
大家まゆみ 稲垣勉(編)秋山真奈美 伊田勝憲 上野泰治 佐々木掌子 田爪宏二 田中志帆 中谷佳恵ら( 担当: 分担執筆 , 範囲: 7章 医療機関における心理的支援と学校連携)
ナカニシヤ出版 2024年2月 ( ISBN:9784779517778 )
公認心理師スタンダードテキストシリーズ第15巻 心理学的支援法
下山, 晴彦, 森田, 慎一郎, 石丸径一郎, 林潤一郎, 田中志帆, 首藤祐介, 松永美希, 野末武義, 藤岡勲, 平野真理, 大西晶子, 高岡昴太, 小倉加奈子, 高橋美保( 担当: 共著 , 範囲: 第4章「精神力動論に基づく支援:精神分析的心理療法」)
ミネルヴァ書房 2023年4月 ( ISBN:9784623086252 )
教師・保育者のためのカウンセリング理論と方法
会沢信彦編, 宮崎圭子, 杉山雅弘, 本田真大, 大野雄子, 大竹直子, 田中志帆, 山口麻美, 田副真美, 泉水紀彦, 榎本拓, 渡辺友香, 三浦文子, 相樂直子, 平田裕太郎( 担当: その他 , 範囲: 第6章 カウンセリングの理論②精神分析)
北樹出版 2021年9月15日 ( ISBN:9784779306716 )
公認心理師スタンダードテキストシリーズ3巻 臨床心理学概論
下山晴彦, 小堀彩子, 石丸径一郎, 林潤一郎, 田中志帆, 三田村仰, 松永美希, 野末武義, 大西晶子, 藤岡勲( 担当: 分担執筆 , 範囲: 第8章 心の奥底を探る(精神力動的アプローチ・精神分析学))
2020年8月
公認心理師技法ガイド 臨床の場で役立つ実践のすべて
下山晴彦, 伊藤絵美, 黒田美保, 鈴木伸一, 松田修( 担当: その他 , 範囲: 第2章 アセスメント技法 Dパーソナリティ検査 第3章 介入技法 精神分析のアプローチ)
文光堂 2019年3月22日 ( ISBN:9784830636264 )
青年期精神療法入門
篠原道夫, 松本京介, 福森高洋, 鈴木朋子, 三橋由佳, 櫻井成美, 田中志帆, 岡元彩子, 高橋由利子, 板橋登子( 担当: その他 , 範囲: 第4章現代青年の共感性-優しさ志向と壁のない共感)
日本評論社 2017年2月25日 ( ISBN:9784535806603 )
公認心理師必携 精神医療・臨床心理の知識と技法
編集, 下山晴彦, 中嶋義文編集, 編集協力, 鈴木伸一, 花村温子, 滝沢龍( 担当: その他 , 範囲: 第12章の心理アセスメントの技法「投映法」 第13章の個人心理療法「精神分析的心理療法」)
医学書院 2016年9月1日 ( ISBN:9784260027991 )
新しい心理学へのアプローチ
小林芳郎, 鎌田次郎, 野崎秀正, 橋本由里, 稲垣馨ほか( 担当: その他 , 範囲: 第6章1節・2節,第9章1節)
保育出版社 2014年12月15日
誠信 心理学辞典 新版
編集代表, 下山晴彦, 幹事編集委員, 大塚雄作, 遠藤利彦, 齋木潤, 中村知春( 担当: その他 , 範囲: 11 臨床 08精神分析療法)
誠信書房 2014年9月5日 ( ISBN:9784414305074 )
生きる力を育てる臨床心理学
小林芳郎編著( 担当: その他 , 範囲: 第5章1節)
保育出版社 2013年4月30日
教育臨床アセスメントとしての動的学校画
田中志帆( 担当: 単著)
風間書房 2012年1月31日
大学1・2年生のためのすぐわかる心理学
坂上裕子, 繁枡江里, 田中志帆, 高辻千恵, 角田真紀子, 原田憲明, 大神優子, 薬師神玲子, 武田美亜( 担当: 共著 , 範囲: 第4章 臨床心理学)
東京図書 2012年1月25日
よくわかる臨床心理学 改訂新版
下山晴彦編著( 担当: その他 , 範囲: 精神分析 児童虐待 特別支援教育 教育相談 教育領域の相談 思春期の相談)
ミネルヴァ書房 2009年9月15日
教育臨床論 教師をめざす人のために PsychoCritique6
伊藤直樹, 倉島徹, 田中志帆, 中野良吾( 担当: 共著 , 範囲: 12章 境界性人格障害の学校における支援 第11章 摂食障害と学校における支援)
批評社 2009年2月25日
教師をめざす人のための青年心理学
伊藤直樹, 倉島徹, 田中志帆, 中野良吾, 矢野百佳子( 担当: 共著 , 範囲: 第9章 2節,第3節)
学陽書房 2006年4月23日
カウンセラーのための新104冊
氏原寛, 下山晴彦, 東山紘久, 山中康弘編( 担当: その他)
創元社 2005年6月
新型コロナウイルス5類移行後の思春期の子を持つ親の抑うつ気分と過食傾向―2020年から2023年についての評定と自由記述からの検討――
田中志帆, 角田真紀子
日本精神衛生学会第40回大会 2024年12月15日
恋愛の発達と進路選択自己効力感が与える成功回避動機への影響
水島遥乃, 田中志帆
日本発達心理学会第35回大会 2024年3月
小学生における親の愛着と友人に対する感情が学級適応感に及ぼす影響-LINEの使用も含めた検討-
斉藤奈菜子, 田中志帆
日本発達心理学会第35回大会 2024年3月
COVID-19感染拡大防止状況下での家族の絆と親子の距離-家族関係円環図式画を応用した検討-
田中志帆
日本精神衛生学会第39回大会 2023年12月2日
Effects of Parent's Covid-19 Infection Control Burden on their First Child's Depressive Mood and Bulimic Tendencies in Japan
Shiho TANAKA
The 11th congress of the Asian Society for Child and Adolescent Psychiatry and Allied Professions. 2023年5月27日
大学院における倫理教育の効果と課題(2)―縦断的に実施した大学院修了時の調査から①―
名尾典子 田中志帆
日本心理臨床学会第41回大会(WEB大会) 2022年9月
大学院における倫理教育の効果と課題(2)―縦断的に実施した大学院修了時の調査から②―
田中志帆, 名尾典子
日本心理臨床学会第41回大会発表論文集(WEB大会) 2022年9月
大学院における倫理教育の効果と課題―大学院生を対象とした縦断的な検討その(1)ー
田中志帆, 名尾典子
日本心理臨床学会第39回大会 2020年11月20日 横浜国立大学
夢と共に展開された父親の死という呪縛からの解放
日本精神分析学会第61会大会 2015年10月17日
動的学校画とバウムテスト―バウムの全体的所見と動的学校画との連関から見えること―
田中志帆
日本描画テスト・描画療法学会第22回大会 2012年9月9日
動的学校画と小・中学生の学校適応との関連6-日本語学級に在籍するニューカマーの子どもたちの描画―
田中志帆
日本心理臨床学会第28回秋季大会 2009年9月20日
「不幸で悩みがないと落ち着かない」という女性との心理療法
田中志帆
日本精神分析学会第54回大会 2008年10月31日 日本精神分析学会
動的学校画と小・中学生の学校適応との関連5-適応指導教室に通級している不登校の児童生徒の描画傾向について―
田中志帆
日本心理臨床学会第27会大会 2008年9月6日
動的学校画と小・中学生の学校適応との関連4-クラスで気になる子の描画とその特徴―
田中志帆
日本心理臨床学会第26回大会 2007年9月29日
動的学校画に表現される区分化・省略の意味―構造化面接で語られた内容
田中志帆
日本描画テスト・描画療法学会第17回大会 2007年9月2日 同朋大学
動的学校画と小・中学生の学校適応との関連3-学級の荒れと児童・生徒の描画傾向について―
田中志帆
日本心理臨床学会第5回大会 2006年9月16日
食行動傾向と食事場面での両親像の検討(3)-母親の行動と青年女子の過食・内部洞察―
田中志帆
日本教育心理学会第47回総会 2005年9月19日
動的学校画と小・中学生の学校適応との関連2-GHQ28及びWISCⅢ一部下位検査との関連
田中志帆
心理臨床学会第24回大会 2005年9月7日
動的学校画と小・中学生の学校適応との関連―教室での気分の安定性・友人への近接性欲求について―
田中志帆
心理臨床学会第23回大会 2004年9月9日
小学生の描く,学校画の諸特徴と発達―教員への心理的近接性との関連―
田中志帆, 東靖子, 長田絵美, 小山潤, 篠原祐子
日本精神衛生学会第19回大会 2003年11月23日
虐待経験を持つ摂食障害事例(事例発表)
田中志帆
Fred Pine 博士による臨床ケースセミナー 2003年10月25日 京都文教大学・桃山精神分析オフィス
臨床心理士からみた学級崩壊現象
田中志帆, 難波愛, 三好和子, 早川けい子
日本精神衛生学会第18回大会 2002年11月10日
中学生の攻撃性の様相―教員認知や通塾状況を含めて―
田中志帆
日本教育心理学会第44回大会総会 2002年10月12日
自己主張するための過食―家族の中で存在を消していた自分から消さない自分へ―
田中志帆
日本心理臨床学会第21回大会 2002年9月6日
食行動傾向と食事場面での両親像の検討2-予備的研究
田中志帆
日本教育心理学会第43回総会 2001年9月7日
スチューデントアパシー青年の事例
田中志帆
日本学生相談学会第19回大会ワークショップ 2001年5月11日
食行動傾向と食事場面での両親像の検討―思春期・青年期を対象として―
田中志帆
日本教育心理学会第42回大会総会 2000年9月17日
適応が比較的良好な学生への学生相談室の役割と対応―心理臨床的なかかわりを通して―
元木弘子, 二宮美穂, 田中志帆
日本心理臨床学会第19回大会 2000年9月15日
食事場面で見られる親子関係と両親像―思春期・青年期を対象として―
田中志帆
日本発達心理学会第11回大会 2000年3月29日
家族への怒りと治療者への怒りと―自立を求めて旅立っていったanorexiaの少女―
田中志帆
日本心理臨床学会第17回大会 1998年9月20日
両親夫婦の適応性・凝集性と服飾への関心(1)
田中志帆
日本発達心理学会第9回大会 1998年3月28日
両親との死別・離別体験とストレスフルライフイベンツ―精神疾患の生涯診断とPBI尺度との比較―
田中志帆, 木島信彦, 友田貴子, 山本真紀子, 北村俊則, 岩田昇
日本教育心理学会第39回大会総会 1997年9月26日
訪問型学校カウンセリングについての一考察
三好和子, 難波愛, 田中志帆
日本心理臨床学会第16回大会 1997年9月22日
老年期の生きがい感―家庭内要因とライフイベントに伴うストレス解決法の検討―
田中志帆, 松永留美, 丹羽絵美子
日本発達心理学会第6回大会 1995年3月30日
青年期の親と子のCOVID-19感染拡大時の食生活と食行動問題の検討
公益財団法人 前川財団 家庭・地域教育助成
教育臨床アセスメントとしての動的学校画
日本学術振興会 科学研究費補助金 研究公開促進費(学術図書)
田中志帆
動的学校画における地域,発達による人物像,描画傾向の検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業
田中 志帆
クラスまたは集団特性により現れる,動的学校画の描画特徴の検討
日本学術振興会 若手研究B
田中志帆
2006年4月 - 2008年3月
課題番号:18730441
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
不登校の児童生徒が通級する適応指導学級と,外国人労働者の子供たちが日本語教育を受けている日本語教室の,二つの集団を対象に動的学校画の集団施行をした。そこで得られた描画特徴から,不登校児童の動的学校画の特徴,外国人子女の子どもたちの動的学校画の特徴について検討した。さらに,学級崩壊を経験した小学校のある学級も対象にして動的学校画と統合型HTPを施行。その結果から学級の荒れに関連する児童の心理について考察した。
学校画を用いた学級崩壊現象に関するアセスメント,支援可能性の検討
日本学術振興会 科学研究費助成事業
田中 志帆
2003年 - 2005年
課題番号:15730317
配分額:2200000円 ( 直接経費:2200000円 )
研究1
縦断研究として,小中学校7校において,動的学校画と授業逸脱への同調傾向を測定する尺度,ストレスの様相,教員から見たクラスの気がかりな子について尋ねる質問紙調査を行なった。2911名ものデータ数のため,学校画の詳細は現在コーディング中,解析中である。現在まで得られた知見は以下の通りである。(1)担任教師のクラスで気になる子の特徴の第一位は,「落ち着きが無く多動,集中力不足」で20%,第二位が「友達が少なくクラスに馴染みきれていない」で19.7%,第三位が「時々パニックになり,感情の抑制がきかない(キレる)」で17.2%であった。現在,学校画の描画特徴との関連を解析中である。(2)中学生は,小学生よりも学校生活を振り返ると今現在の生活に不満足感を抱く傾向があることが考えられる。(3)作成した「授業逸脱への同調傾向」尺度の因子分析から,「雰囲気流され同調」「放任無視」「仲間関係重視による同調」の3因子を抽出した。統計的検定の結果,中学生は小学生よりも逸脱行動に同調しやすいことが考えられた。逸脱行動への同調傾向と学校画との関連は解析中である。
研究2
小5小6の計35名の小学生を対象に,3年〜4年間に児童が描いた学校画を提示し,身体の省略・区分化や包囲を描いた理由を尋ねる構造化面接調査を行なった。得られた知見は(1)区分化や包囲は,写実的な表現のために描いたという回答が多いものの,一部の児童に「こういう場面では緊張した」というコメントがあり,心理的な要因で区分化や包囲を描いた可能性も考えられた。(2)身体の省略については,「描くのが難しかったから」と答える子どもが多いが,「あれ?!どうしてこれだけ欠けているんだろう!」と驚き,考え込む子どもが複数いた。無意識的な行動化によって,身体省略を行なった可能性もある。既に,若手研究Bで来年度の研究助成を申請しているが,今後は外国人子女クラスの学校画調査を行なう予定である。
学級崩壊現象への学校臨床心理士による対応の可能性
日本学術振興会 科学研究費助成事業
田中 志帆
2001年 - 2002年
課題番号:13710079
配分額:1300000円 ( 直接経費:1300000円 )
本年度は小学校での学級崩壊現象が起きる諸要因、学校でのストレス対処方略ならびに子どもの学校適応についてのアセスメント法を探索する調査研究を行った。昨年の調査において教員イメージと中学生の攻撃性との関連が示唆されたため(田中,2002)、予備調査として教員と子どもとの関係性と学校画との関連を、小学生203名について検討した。次に学校適応、教室での気分、教員イメージを問う項目で構成された質問紙調査と学校画を、小・中学生1350名に実施。同被調査者のうち82名の小学生に、学校や家庭でストレスが生じた場合、学校でどのようなストレス対処を行うのかを尋ねる個別インタビューを行った。
その結果得られた知見は以下の通りである。(1)小学校低学年では、描画に描かれた友達の数と教員への心理的近接性とは負の相関が有った。つまり学校画で友達の数を少なく描く子ほど、教員と親密になりたい願望が高いことが推測された。(2)小学校1年生で描かれた自己像と教員像の距離の平均値は133ミリであるのに、2年生では42.5ミリ、と急激に近くなっていた。学校画に描かれた自己像と教員像との距離が、学校や教員に慣れ親しんでいるかの指標になる可能性、小学校1年生から2年生の時期が、教員に対する信頼感の育成に重要であることが推察された。(3)友達とのトラブルが生じた時の対処について、小学校3年生は「解らない」「先生に言う」という回答が多かったが、6年生は「先生に言う」のは減少していた。中学年と高学年では、ストレス対処に教員を関与させる程度が異なる可能性がある。(4)自己像や友達像を学校画で小さく描く子ほど、友達と親密になりたい願望が高いことが推測され、学校で友達をいじめたことがある子ほど、学校画で先生像を大きく描く傾向が見られた。以上から、学級崩壊の支援・対策には、特に小学校1〜3年生における教員への信頼感の育成が重要であると考えられた。