2024/10/07 更新

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モリモト マサカズ
森本 正和
MORIMOTO Masakazu
*大学が定期的に情報更新している項目(その他は、researchmapの登録情報を転載)
所属*
理学部 化学科
理学研究科 化学専攻 博士課程後期課程
理学研究科 化学専攻 博士課程前期課程
職名*
教授
学位
学士(工学) ( 九州大学 ) / 博士(工学) ( 九州大学 ) / 修士(工学) ( 九州大学 )
連絡先
メールアドレス
研究テーマ*
  • 有機光化学。光の照射により異性化反応を起こして色を変化させるフォトクロミック分子などの光応答分子に関する研究を行っている。光応答分子およびその集積体を合成し、それらの構造や光応答挙動を観測・解析することにより、光機能の発現のための物質設計の指針を確立するとともに、新しい光応答分子デバイスを創出することをめざしている。

  • 研究キーワード
  • 有機光化学

  • 学内職務経歴*
    • 2017年4月 - 現在 
      理学部   化学科   教授
    • 2017年4月 - 現在 
      理学研究科   化学専攻 博士課程前期課程   教授
    • 2017年4月 - 現在 
      理学研究科   化学専攻 博士課程後期課程   教授
    • 2010年4月 - 2017年3月 
      理学部   化学科   准教授
    • 2010年4月 - 2017年3月 
      理学研究科   化学専攻 博士課程前期課程   准教授
    • 2010年4月 - 2017年3月 
      理学研究科   化学専攻 博士課程後期課程   准教授
    • 2007年4月 - 2010年3月 
      理学部   化学科   助教

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    研究分野

    • ナノテク・材料 / 機能物性化学  / 有機光化学

    • ナノテク・材料 / 構造有機化学、物理有機化学

    経歴

    • 2017年4月 - 現在 
      立教大学   理学部 化学科   教授

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    • 2017年4月 - 現在 
      立教大学   理学研究科 化学専攻博士課程前期課程   教授

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    • 2017年4月 - 現在 
      立教大学   理学研究科 化学専攻博士課程後期課程   教授

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    • 2010年4月 - 2017年3月 
      立教大学   理学部 化学科   准教授

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    • 2007年10月 - 2011年3月 
      科学技術振興機構 さきがけ   「物質と光作用」研究領域 研究者(兼任)

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    • 2007年4月 - 2010年3月 
      立教大学   理学部 化学科   助教

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    • 2006年9月 - 2007年3月 
      東北大学   大学院理学研究科   COEフェロー

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    • 2006年4月 - 2006年8月 
      東北大学   大学院理学研究科   研究支援者

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    • 2004年4月 - 2006年3月 
      日本学術振興会   日本学術振興会特別研究員

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    学歴

    • 2003年4月 - 2006年3月 
      九州大学   工学府   物質創造工学専攻 博士課程

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      国名: 日本国

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    • 2001年4月 - 2003年3月 
      九州大学   工学府   物質創造工学専攻 修士課程

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      国名: 日本国

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    • 1997年4月 - 2001年3月 
      九州大学   工学部   物質科学工学科

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      国名: 日本国

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    受賞

    • 2017年9月  
      光化学協会  第17回光化学協会奨励賞  結晶構造制御による高次光機能分子結晶の創出
       
      森本正和

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      受賞区分:国内学会・会議・シンポジウム等の賞 

      受賞国:日本国

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    論文

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    書籍等出版物

    • 未来を拓く多彩な色素材料 : エレクトロニクスから医科学にまで広がる色素の世界(日本化学会 編)

      森本正和( 担当: 分担執筆 ,  範囲: 超解像蛍光イメージングへ向けた光スイッチ型蛍光分子の開発)

      化学同人  2021年3月  ( ISBN:9784759814002

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      総ページ数:v, 194p, 図版 [4] p   記述言語:日本語

      CiNii Books

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    • Photosynergetic responses in molecules and molecular aggregates (Editors: H. Miyasaka, K. Matsuda, J. Abe, T. Kawai)

      Masakazu Morimoto, Masahiro Irie( 担当: 共著 ,  範囲: Turn-on mode photoswitchable fluorescent diarylethenes for super-resolution fluorescence microscopy (Chapter 33))

      Springer  2020年9月 

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      記述言語:英語 著書種別:学術書

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    • 光機能性有機・高分子材料における新たな息吹(監修: 市村 國宏)

      森本 正和, 入江 正浩( 担当: 共著 ,  範囲: 光スイッチ機能をもつ蛍光分子の設計と合成(第7編・第1章))

      シーエムシー出版  2019年4月 

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      記述言語:日本語 著書種別:学術書

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    • 光化学フロンティア:未来材料を生む有機光化学の基礎(監修: 水野 一彦,宮坂 博,池田 浩)

      森本正和( 担当: 分担執筆 ,  範囲: 6.3 分子結晶のフォトメカニカル効果―分子の構造変化を利用した光-力学エネルギー変換)

      化学同人  2018年12月10日 

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      記述言語:日本語 著書種別:学術書

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    • Photon-Working Switches (Editors: Y. Yokoyama, K. Nakatani)

      M. Morimoto, M. Irie( 担当: 共著 ,  範囲: Turn-on mode fluorescent diarylethenes (Chapter 5))

      Springer  2017年6月  ( ISBN:9784431565444

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      記述言語:英語 著書種別:学術書

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    • Photochromic Materials - Preparation, Properties and Applications (Editors: H. Tian, J. Zhang)

      M. Morimoto, S. Kobatake, M. Irie, H. K. Bisoyi, Q. Li, S.Wang, H. Tian( 担当: 共著 ,  範囲: Photochromic bulk materials (Chapter 8))

      Wiley  2016年6月  ( ISBN:9783527337798

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      記述言語:英語 著書種別:学術書

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    • Supramolecular photochemistry: controlling photochemical processes (Editors: V. Ramamurthy, Y. Inoue)

      Masakazu Morimoto, Masahiro Irie( 担当: 共著 ,  範囲: Photochromism of multicomponent diarylethene crystals (Chapter 8))

      Wiley  2011年9月27日  ( ISBN:0470230533

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      記述言語:英語 著書種別:学術書

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    • 超分子サイエンス&テクノロジー:基礎からイノベーションまで(監修:国武 豊喜)

      小畠誠也, 森本正和, 入江正浩( 担当: 共著 ,  範囲: 第3章 第2節 16. 光機能性有機分子結晶(pp 657–666))

      エヌ・ティー・エス  2009年5月  ( ISBN:9784860433093

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      記述言語:日本語 著書種別:学術書

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    講演・口頭発表等

    • Turn-on mode photoswitchable fluorescent molecules based on photochromic diarylethenes 招待有り 国際会議

      Masakazu Morimoto

      The 41st PhotonIcs & Electromagnetics Research Symposium (PIERS 2019 in Rome)  2019年6月17日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

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    • 超解像蛍光イメージングに向けた光スイッチ型蛍光色素の研究動向 招待有り

      森本正和

      近畿化学協会機能性色素部会第95回例会  2018年1月30日 

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      記述言語:日本語   会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

      開催地:大阪科学技術センター(大阪市)  

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    • Photochromism and mechanical performance of diarylethene single crystals 招待有り 国際会議

      Masakazu Morimoto

      The 39th Progress In Electromagnetics Research Symposium (PIERS 2017 in Singapore)  2017年11月19日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:Singapore  

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    • フォトクロミック分子・分子結晶の光反応と物性 招待有り

      森本正和

      日本物理学会2017年秋季大会 領域5シンポジウム 光物性との連成による新分野創成  2017年9月21日 

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      記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

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    • Photomechanical performance of diarylethene single crystals 招待有り

      Masakazu Morimoto

      日本化学会第97春季年会 Asian International Symposium -Organic Crystals-  2017年3月16日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:慶應義塾大学日吉キャンパス(神奈川県)  

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    • Making and breaking bonds with light in crystals: diarylethene crystals that convert light into mechanical work 招待有り 国際会議

      MORIMOTO Masakazu

      Gordon Research Conference "Artificial Molecular Switches and Motors"  2015年6月7日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

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    • ジアリールエテンフォトクロミック分子結晶の結晶構造と光機能 招待有り

      森本 正和

      2014高分子・ハイブリッド材料研究センター若手フォーラム  2014年12月12日 

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      記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:東北大学  

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    • Photochromism of diarylethene single crystals: photoinduced shape change and photomechanical performance 招待有り 国際会議

      MORIMOTO Masakazu

      Breaking and Making Bonds with Light Workshop  2014年6月30日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:Telluride Intermediate School (Colorado, USA)  

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    • フォトクロミック分子結晶の結晶構造と多重機能

      森本 正和

      フォトクロミック分子結晶の結晶構造と多重機能  2013年3月22日 

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      記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

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    • ジアリールエテン単結晶のフォトクロミズム-分子の異性化反応が誘起する結晶格子変形と光機能

      森本 正和

      錯体化学会第62回討論会  2012年9月21日 

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      記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

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    • Photomechanical effect of diarylethene cocrystals 国際会議

      MORIMOTO Masakazu, IRIE Masahiro

      6th International Symposium on Organic Photochromism  2010年10月17日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

      開催地:Yokohama, Japan  

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    • Crystal structures and photochromic performance of diarylethene single crystals 国際会議

      MORIMOTO Masakazu

      Second Japanese-French Workshop on NanoBioPhotonics  2009年10月26日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:Marseille, France  

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    • 異種複合型フォトクロミック分子結晶の結晶構造と光機能

      森本 正和

      第58回錯体化学討論会  2008年9月20日 

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      記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:金沢大学(石川県)  

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    • Photoactive materials based on photochromic crystals with hybrid structures 国際会議

      MORIMOTO Masakazu, TAKAISHI Shinya, KAJIWARA Takashi, MIYASAKA Hitoshi, YAMASHITA Masahiro, IRIE Masahiro

      Second International Symposium on Chemistry of Coordination Space (ISCCS 2006)  2006年12月15日 

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      記述言語:英語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:Fukuoka, Japan  

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    • ジアリールエテン単結晶の結晶構造とフォトクロミズム

      森本 正和

      光エネルギーと物質変換シンポジウム:光合成・光触媒・太陽電池および関連化学の革新  2004年11月26日 

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      記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(招待・特別)  

      開催地:金沢大学(石川県)  

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    所属学協会

    共同研究・競争的資金等の研究

    • フォトメカニカル複合材料に基づく超越分子システムのマクロスケール実動機能

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 

      森本 正和

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      2024年4月 - 2026年3月

      課題番号:24H01157

      担当区分:研究代表者 

      配分額:9490000円 ( 直接経費:7300000円 、 間接経費:2190000円 )

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    • 光応答性分子結晶の発動に基づくエネルギー変換システムの創出

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2021年4月 - 2023年3月

      課題番号:21H00411

      担当区分:研究代表者 

      配分額:5200000円 ( 直接経費:4000000円 、 間接経費:1200000円 )

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    • ポリマーメカノケミストリーにおける結合切断点ナノ可視化技術の構築

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B) 

      森本 正和

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      2018年4月 - 2022年3月

      課題番号:18H02050

      担当区分:研究代表者 

      配分額:16900000円 ( 直接経費:13000000円 、 間接経費:3900000円 )

      本研究では、近年研究が活発化しているポリマーメカノケミストリーについて、高分子膜への引張応力の印加により発生する高分子鎖結合切断点の空間分布を分子レベルで可視化する新技術を確立することを目的としている。
      昨年度までに、結合切断点プローブの設計基盤になり得るフォトクロミック分子骨格を合成し、その有機溶媒中での光応答特性について検討したところ、この分子が光異性化反応に伴い蛍光強度を変化させることを見いだしていた。本年度は、このフォトクロミック分子骨格に対して高分子鎖を導入することを試みた。まず、合成反応をスケールアップしながら追加合成を行い、フォトクロミック分子の合成収量を増大させた。得られた分子に対して化学修飾を施すことで重合反応性官能基を導入し、さらにビニル系モノマーを用いた重合反応により、主鎖中央にフォトクロミック分子骨格が挿入された高分子化合物を合成した。この高分子は、フォトクロミック分子骨格のみの場合と同様に、有機溶媒中において光異性化反応と蛍光強度変化を示した。高分子鎖が導入されても、フォトクロミック分子骨格の光応答特性が損なわれないことが分かった。また、この高分子の溶液に対して超音波照射を行い、その際の吸収・蛍光スペクトル変化を観測することで、高分子に対する機械的刺激によるフォトクロミック分子の異性化反応の進行について検討した。超音波照射によりスペクトルが変化する兆候が観測されているが、機械的刺激による異性化反応の進行については今後詳細に検討する必要がある。

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    • 金属腐食反応ダイナミクスのナノスケール・リアルタイム蛍光イメージング

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽) 

      森本 正和

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      2019年6月 - 2021年3月

      課題番号:19K22118

      担当区分:研究代表者 

      配分額:6240000円 ( 直接経費:4800000円 、 間接経費:1440000円 )

      本研究では、金属腐食反応のダイナミクスをナノメートルスケールの空間分解能でリアルタイムにイメージングする新手法の創出に挑戦する。本年度は、イメージングのための金属腐食プローブの開発へ向けた物質設計指針を得ることを目指して、化学種に応答する光スイッチ型蛍光分子の合成と機能評価を行った。
      化学種と結合する部位としてジメチルアミノ基を有する蛍光性フォトクロミック分子を合成した。この分子の溶液に対して光を照射すると異性化反応が起こり、それに伴い蛍光強度が変化したことから、光による蛍光スイッチ機能が観測された。しかし、高極性溶媒中においては、この分子の光異性化反応性および蛍光スイッチ機能が著しく低下した。これは、高極性溶媒中においては、電子供与性のジメチルアミノ基と電子受容性の分子中央部位との間の電荷移動相互作用により光異性化反応性が抑制されるためと考えられる。この高極性溶液に対してトリフルオロ酢酸を添加すると、光異性化反応と蛍光スイッチ機能が活性化された。これは、トリフルオロ酢酸から発生する水素イオンがジメチルアミノ基に結合することで、電荷移動が起こらなくなったためと考えられる。すなわち、電荷移動と光異性化反応の競合と、その水素イオンの結合による変化を利用することで、水素イオンの結合により光スイッチ機能が活性化される新しい蛍光分子を合成できることが示唆された。このような蛍光分子は、金属腐食過程における水素イオン濃度を可視化するプローブとして機能する可能性を秘めている。

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    • 分子結晶の発動に基づく新奇固体物性変換機構の開拓

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2019年4月 - 2021年3月

      課題番号:19H05405

      担当区分:研究代表者 

      配分額:5200000円 ( 直接経費:4000000円 、 間接経費:1200000円 )

      本研究では、分子結晶中における発動分子の機械的な動きを利用した新しい固体物性変換機構を開拓することを目的としている。本年度は、光応答性発動分子であるフォトクロミック分子と物性発現分子とを融合した分子結晶を合成することを試みた。
      物性発現分子として、分子間プロトン移動に由来する誘電応答を示すカチオン性水素結合一次元鎖に着目した。従来、カチオン性水素結合一次元鎖の対アニオンとしては無機アニオンが導入されていたが、本研究では炭素アニオンを導入することを検討した。水素結合性第三級アンモニウムカチオンを含む塩と、炭素アニオンを含む塩を溶液中で混合すると、第三級アンモニウムカチオンと炭素アニオンからなるイオン性分子結晶が得られた。この結晶についてX線結晶構造解析を行ったところ、第三級アンモニウムカチオンが分子間水素結合により一次元鎖構造を形成し、その近傍で炭素アニオンが積層カラム構造を形成していた。カチオン性水素結合一次元鎖の対アニオンとして炭素アニオンを導入できることが分かった。この結晶の電気物性を測定したところ、カチオン性水素結合一次元鎖におけるプロトン移動に由来すると考えられる電気物性の温度依存性が観測された。このようなイオン性分子結晶に対して光応答性発動分子を導入することを目指して、フォトクロミック反応部位を有する炭素アニオン誘導体を合成した。合成した分子が、溶液中において可逆的な光異性化反応とフォトクロミズムを示すことを確認した。

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    • 水素移動と光化学反応の強結合による高次機能分子デバイスの創出

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2019年4月 - 2021年3月

      課題番号:19H05064

      担当区分:研究代表者 

      配分額:4160000円 ( 直接経費:3200000円 、 間接経費:960000円 )

      本研究では、有機固体中の水素移動に由来する機能を分子光化学反応により操作できる高次水素機能分子デバイスを創出することを目的としている。本年度は、水素結合性分子結晶とプロトン伝導性高分子に着目して研究を行った。
      水素結合性分子結晶については、光操作性有機強誘電体の創出へ向けて、水素結合部位を有するフォトクロミック分子誘導体を合成した。それらの誘導体は、結晶中において一次元的な水素結合ネットワークを形成し、また結晶状態で可逆的な光異性化反応を示した。今後、これらの誘導体の結晶について、電気物性測定および光化学反応による物性変化を検討する予定である。
      プロトン伝導性高分子についての研究を進める中で、プロトン受容性電子ドナー置換基と電子アクセプター置換基を有する非対称型フォトクロミック分子誘導体が、光異性化反応に伴い蛍光のON/OFFスイッチングを示すとともに、pHにも応答して蛍光特性を変化させることを見出した。この分子の光応答特性とpH応答特性を検討した結果、高pH(中性)条件に比べて、低pH(酸性条件)においては光異性化反応量子収率と蛍光量子収率が増大し、明瞭な蛍光スイッチング挙動を示すことを見いだした。また、この分子はプロトン伝導性高分子膜中に添加された状態においても光異性化反応と蛍光スイッチングを示した。このように光とpHに応答する蛍光分子は、細胞や材料の中の微小領域におけるプロトン濃度を可視化する蛍光プローブとして機能する可能性がある。

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    • 複合応答蛍光スイッチング分子システムを用いた超解像機能イメージング

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2017年4月 - 2019年3月

      課題番号:17H05272

      担当区分:研究代表者 

      配分額:7150000円 ( 直接経費:5500000円 、 間接経費:1650000円 )

      光の照射により蛍光スイッチングを示すジアリールエテン分子と新しい光励起法を用いて、微小領域における構造や物理的・化学的情報を可視化する超解像蛍光顕微鏡法を創出することを目的とした。今年度は、蛍光スイッチングジアリールエテンの光応答特性(吸収・蛍光スペクトル、光反応量子収率、耐久性)に対する置換基効果について検討した。
      ベンゾチオフェンジオキシドを骨格とするジアリールエテンについて、末端フェニル基に電子供与性置換基を導入すると、吸収・蛍光スペクトルが長波長シフトすることを見出した。特にジメチルアミノ基を有する分子では、開環体の吸収帯が可視域まで長波長シフトするため可視光の照射による閉環異性化が可能であり、異性化により生成した閉環体は赤色の蛍光を示した。可視光による蛍光スイッチングと赤色蛍光はバイオイメージングにおいて有効と考えられる。また、末端フェニル基に電子供与性置換基を導入すると、光照射による副反応が抑制され、光照射に対する耐久性が向上する傾向が認められた。このような高耐久性蛍光スイッチ分子は、長時間の超解像蛍光イメージングや、長時間の単一分子トラッキングにおいて有効と考えられる。
      光反応量子収率に対する反応点置換基の効果についても検討した。反応点にネオペンチル基を導入すると、吸収・蛍光スペクトルは大きく変化することなく、光開環反応量子収率が増大することを見出した。反応点に適切なアルキル置換基を導入することで、光開環反応量子収率を合理的に制御できる可能性が示唆され、異なる原理の超解像蛍光顕微鏡法に適した蛍光プローブ分子を合成するための分子設計指針に関する知見が得られた。

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    • プロトン移動現象と光異性化反応の融合による光応答性有機強誘電体の創出

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2016年4月 - 2018年3月

      課題番号:16H00851

      担当区分:研究代表者 

      配分額:5980000円 ( 直接経費:4600000円 、 間接経費:1380000円 )

      外部刺激に柔軟に応答する柔らかな分子系における新現象・新機能の発掘に関する研究として、フォトクロミック分子の光異性化反応により強誘電物性を可逆的に変化させる有機分子結晶を創出することを目的とした。分子間プロトン移動機構により強誘電性を発現し得る水素結合性フォトクロミック分子結晶を合成し、それらの結晶相光反応、ならびに結晶構造と誘電物性との関係について検討した。
      水素結合性のイミダゾールを有する様々なフォトクロミック分子を合成した。これらの分子結晶の多くは紫外光と可視光の照射により可逆的な光異性化反応を起こし、フォトクロミズムを示した。その一部の誘導体の結晶において、一次元水素結合ネットワークに関与するイミダゾールのN-H水素原子がディスオーダーしていた。これは、互いに等価であるがN-H水素原子の配向の異なる水素結合構造が結晶中において混在しているためと考えられる。この単結晶の電気物性を測定したところ、分子間プロトン移動に由来すると考えられる誘電率の温度依存性・電場周波数依存性が観測された。水素原子のディスオーダーと誘電応答の有無は、結晶構造の対称性に依存することが分かった。100~300 Kにおいて分極-電場ヒステリシスを測定したが、ヒステリシスループの開きは観測されず、この単結晶について強誘電性の発現は認められなかった。強誘電性の発現のためには、結晶中での水素結合一次元鎖同士を接近させることで鎖間の電気的相関を強くするなどの結晶構造設計が必要と考えている。本研究で設計・合成した水素結合性フォトクロミック分子を用いることで、プロトン移動に由来する誘電応答と光化学反応性とを併せもつ複合機能有機分子結晶を構築できることが分かった。

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    • フォトクロミズムを用いた複合応答蛍光スイッチング分子システムの創出

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2015年4月 - 2017年3月

      課題番号:15H01096

      担当区分:研究代表者 

      配分額:7930000円 ( 直接経費:6100000円 、 間接経費:1830000円 )

      蛍光スイッチングジアリールエテンを基本骨格として用いて、超解像蛍光顕微鏡の蛍光プローブに適用できる蛍光スイッチング分子システムを創出することを目的とした。ジアリールエテン誘導体について、光反応量子収率に対する反応点置換基の効果、イオン性置換基の導入による水溶化、および可視光照射による閉環反応の誘起を検討した。
      反応点にイソブチル基を有するジアリールエテンを新規に合成し、光反応量子収率に対する反応点置換基の効果を検討した。反応点にイソブチル基を導入すると、従来のエチル基を有する分子に比べて、光閉環反応量子収率および閉環体の蛍光量子収率は大きく減少することなく、光開環反応量子収率が増大することを見出した。光開環反応量子収率を制御する上での反応点置換基の有効性が示唆された。
      バイオイメージングへの応用に向けて、スルホン酸ナトリウムを有する水溶性ジアリールエテンを合成した。この分子は水に溶解し、水中においてフォトクロミズムと蛍光スイッチングを示した。
      新しい光励起法として、可視光の照射によるジアリールエテンの閉環反応の誘起について検討した。光開環反応量子収率が著しく小さいジアリールエテン誘導体の溶液に可視光を照射すると、低い反応変換率で閉環体が生成することが観測された。この分子を染み込ませたろ紙やこの分子の単結晶についても、可視光の照射による閉環体の生成が認められた。A01宮坂グループとの共同研究により、蛍光スイッチングジアリールエテンに対して単一波長の可視レーザー光を照射した際の蛍光挙動を観測したところ、光異性化反応に伴う単一分子レベルでの蛍光ON/OFFスイッチングが観測され、その蛍光スポットを解析・積算することで超解像蛍光画像を構築できることが分かった。
      超解像蛍光顕微鏡への応用に向けた分子設計指針を明らかにし、可視光照射による単一光源型超解像蛍光顕微鏡の可能性を見出した。

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    • 光により変形するフォトクロミック圧電結晶を用いた光電変換

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C) 

      森本 正和

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      2014年4月 - 2017年3月

      課題番号:26410101

      担当区分:研究代表者 

      配分額:5070000円 ( 直接経費:3900000円 、 間接経費:1170000円 )

      いくつかのジアリールエテン系フォトクロミック分子が、圧電性を示し得る、中心対称性のない極性結晶構造を形成することを見いだした。また、これらの極性結晶の結晶格子がフォトクロミック分子の光異性化反応に伴い可逆的に変形することを単結晶X線構造解析の結果から明らかにした。チエノピリジン環やキノリン環を有するジアリールエテンが分子間の水素結合あるいはハロゲン結合により異種分子との共結晶を形成したことから、結晶構造を積極的に制御するための非共有結合相互作用としての水素結合やハロゲン結合の有効性が示唆された。

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    • 光応答性分子結晶の構造変化による固体物性制御

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型) 

      森本 正和

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      2014年4月 - 2016年3月

      課題番号:26104537

      担当区分:研究代表者 

      配分額:6760000円 ( 直接経費:5200000円 、 間接経費:1560000円 )

      外部刺激に柔軟に応答する柔らかな分子系における高度な分子集積と機能創成に関する研究として、フォトクロミック分子の光異性化反応に伴う構造変化により固体物性を可逆的に制御できる分子結晶を創出することを目的とした。
      応答波長の異なる2種のフォトクロミック分子からなる2成分混晶の光誘起結晶変形を観測した。紫外光照射により青色の異性体を生成する分子(A)および赤色の異性体を生成する分子(B)を含む混晶を合成した。無色の針状結晶に紫外光を照射すると、AとBの両方の構造変化により、結晶は紫色に着色するとともに屈曲変形を示した。そのあと、Aの青色の異性体のみが吸収する750 nm光を照射すると、Aの退色反応が選択的に進行し、結晶の屈曲は一部解消されたが、B由来の屈曲が残った。さらに、500 nm以上の可視光を照射すると、Bの退色反応が起こり、結晶はもとのまっすぐな形に戻った。2種のフォトクロミック分子を同一結晶内で複合化し、照射光の波長を選択することで、2成分の構造変化を反映した結晶変形の制御が可能であることが示唆された。
      誘電物性の光制御に向けて、分子間水素結合を有するフォトクロミック分子結晶を合成した。水素結合性のイミダゾールを有するフォトクロミック分子は、結晶中において分子間プロトン移動を示し得る水素結合一次元鎖を形成していることが示唆された。単結晶の電気物性を測定したところ、誘電率の温度依存性・電場周波数依存性が観測された。また、このフォトクロミック分子は結晶中での光異性化反応が可能な立体配座に固定されており、紫外光と可視光の照射による結晶の可逆的なフォトクロミズムが観測された。
      フォトクロミック分子の構造変化により高度なメカニカル機能を示す分子結晶を見出し、誘電物性の光制御に向けた水素結合性フォトクロミック分子結晶の設計に関する知見を得た。

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    • 光が内包する波長情報を読み取り多彩に運動する有機結晶アクチュエーターの開発

      民間財団等  徳山科学技術振興財団 研究助成 

      森本 正和

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      2014年5月 - 2015年5月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • フォトクロミック反応とプロトン移動現象の融合による光応答性強誘電体の開発

      民間財団等  池谷科学技術振興財団 単年度研究助成 

      森本正和

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      2014年4月 - 2015年3月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • 単分子メモリ機能を指向した光応答性金属錯体の開発

      民間財団等  倉田記念日立科学財団 倉田奨励金 

      森本 正和

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      2013年4月 - 2015年3月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • フォトクロミック反応による有機強誘電体の光応答機能の創出

      民間財団等  住友財団 基礎科学研究助成 

      森本 正和

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      2012年11月 - 2014年5月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • 水素結合性フォトクロミック分子を用いた有機強誘電体結晶の光制御

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B) 

      森本 正和

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      2012年4月 - 2014年3月

      課題番号:24750136

      担当区分:研究代表者 

      配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )

      フォトクロミック分子の光反応により、分子間プロトン移動に由来する強誘電物性を可逆的に変化させる有機分子結晶を創製することを目指して、水素結合性のイミダゾールとジアリールエテンフォトクロミック分子を融合した分子を新規に設計・合成した。これらの誘導体の多くは、結晶中においてイミダゾール部分の分子間水素結合により一次元鎖構造を形成し、可逆的な異性化反応によりフォトクロミズムを示した。また、フォトクロミック分子とキラル分子からなる水素結合性2成分結晶について、キラルな結晶構造におけるフォトクロミック分子の不斉光反応を観測した。

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    • フォトクロミック分子の光異性化反応が誘起する結晶格子変形を利用した物性制御

      立教大学  立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR) 

      森本 正和

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      2011年4月 - 2012年3月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • 光機能性有機強誘電結晶の創製

      科学技術振興機構  戦略的創造研究推進事業 さきがけ 

      森本 正和

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      2007年4月 - 2011年3月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • フォトクロミック電荷移動錯体結晶の光誘起電荷移動量変化による固体物性制御

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B) 

      森本 正和

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      2007年4月 - 2009年3月

      課題番号:19750023

      担当区分:研究代表者 

      配分額:3120000円 ( 直接経費:2700000円 、 間接経費:420000円 )

      フォトクロミック反応によりドナー・アクセプター間電荷移動相互作用を変化させる電荷移動錯体結晶を創製するための構成分子として、光異性化により酸化電位を大きく変化させるフォトクロミックドナー分子を設計・合成し、フォトクロミック反応部位を有する電荷移動錯体結晶を合成した。また、光により屈曲変形するフォトクロミック分子結晶を見出し、光反応に伴う分子構造変化と結晶構造変化、変形挙動の相関を明らかにした。

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    • 超高密度メモリデバイスを指向した単分子磁性光スイッチングシステムの構築

      立教大学  立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR) 

      森本 正和

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      2007年6月 - 2008年3月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • フォトクロミック反応による金属錯体ナノ量子磁石の光スイッチング

      東北大学  東北大学若手研究者萌芽研究育成プログラム 

      森本 正和

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      2006年9月 - 2007年3月

      担当区分:研究代表者  資金種別:競争的資金

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    • 異種分子複合型光機能性フォトクロミック単結晶の開発

      日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 

      森本 正和

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      2004年4月 - 2006年3月

      課題番号:04J06592

      担当区分:研究代表者 

      配分額:1900000円 ( 直接経費:1900000円 )

      通常の単一成分結晶では達成できない新規な光機能の発現を目指して、ジアリールエテン分子と異種分子との複合結晶を作製し、その結晶構造とフォトクロミック反応挙動を検討した。
      昨年度はジアリールエテン分子と蛍光分子との複合結晶を作製したが、それはジアリールエテンの結晶に蛍光分子が5%ほど混合した固溶体であった。結晶の組成と分子配列をより高度に制御するための分子間相互作用として水素結合を検討した。カルボキシル基を有するジアリールエテンは、単結晶中においてカルボキシル基間の水素結合により環状4量体構造を形成し、反応活性なコンフォーマーと反応不活性なコンフォーマーが1:1の比で存在していた。ビピリジンと混合して再結晶すると、ジアリールエテンとビピリジンを1:1の組成で含む単結晶が得られた。これらの結晶においては、カルボキシル基とピリジル基の間の水素結合により一次元鎖や二次元シートなどの分子集合体が形成され、すべてのジアリーエテン分子が反応活性なコンフォメーションに固定された。また、カルボキシル基部分のコンフォメーションに依存して、結晶によって着色体の吸収スペクトルのシフトが認められた。結晶構造と反応性を制御する上での分子間水素結合の有用性が示された。
      電気伝導度の光制御を目指して、ジアリールエテン部位を含む電荷移動錯体のフォトクロミズムを検討した。電子供与性のフェニレンジアミン部位を有するジアリールエテンを電子受容性分子と溶液中で混合すると、電荷移動錯体とラジカルイオンを形成した。ジアリールエテンのフォトクロミック反応に伴い、2つの異性体の酸化電位の違いを反映して、電荷移動錯体とラジカルイオンの生成量が変化した。フォトクロミック反応により分子間の電荷移動相互作用を制御できることが示された。また、この電荷移動錯体は1:1の組成の単結晶を形成し、結晶状態においてもフォトクロミズムを示した。

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    社会貢献活動

    • 神奈川県立川和高等学校 出張授業

      2012年11月

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    • 豊島区理科実験実技研修会

      2008年8月

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